ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 人・類・滅・亡・リモコン ( No.227 )
日時: 2010/02/08 22:48
名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: PwsOoYFR)

第五十六話 本部へ侵..入
_______________________

 この日が、とうとう来てしまった。人類の歴史が四月十日で終わるか、終わらないかが決まる。
 今日は、世界で一番怖い日なのかもしれない。そして、あたしの命..日なのかもしれない。
 気まずい気持ちで迎えた朝。香里はあたしが起きた時にはもう既にいなかった。多分、一人で行ってしまったのだろう。……一人で行って、大丈夫かな? どうしよう、あたし達が行った時、香里が倒..れていたら。

「杏江、ついに来たわね、この日が。やっとウチらの本当の力を見せられる」
「そうだね」

 杏は自信たっぷりの表情でそう言った。

「でも、香里が……」

 真子は心配している。

「今更、その事を考えたってしょうがない」

 優子が真子にそう言った。でも、真子はまだ不安そうだった。
 「香里は必要になればお前らを呼ぶだろう」って奈央土さんは言ってたけど、手遅れなのかもしれない。それと、香里は本当にあたし達に助けを呼ぶのかな?

「行きましょうよ、香里がいない分、一緒に頑張りましょう」

 美沙都がそう言ったので、皆は玲菜の別荘を出た。

 玲菜の別荘を出てたったの十五分。本部の前に着いた。その建物は、黒くて大きい建物だった。
 ——ここに、お姉ちゃんと奈央土さんの後輩がいるんだ。早く助けてあげなきゃ。それと、玲菜の敵をとらなきゃ。
 あたし達の自由を.奪..い、苦しめたDARK GOD。その苦しみから脱出しようと、あたし達はDARK GODと戦う。

「お姉ちゃん達、待ってて——」

 そう呟いて、あたし達は建物のドアを開けた。

「とうとう来たのね、英語の分からない日本人さん」

 そこにいたのは、前に戦ったルーシーとリリースだった。

「さて、決着をつけようかしら」

 ルーシーがそう言うと、向こうから黒い服を着た集団が来た。DARK GODの下っ端だ。
 ——本当の戦いが、始まった。
_______________________