ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人類滅亡リモコン/悪の支配の下で ( No.382 )
- 日時: 2010/03/28 21:18
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: QShSD58R)
第十二話 DG—02登場
_______________________
ジェイコブから命令されて二日後、俺は本部の屋上まで行った。ヘリポートがあるのだ。
昔のヘリコプターは燃料がすぐに無くなるようだ。だから、外国に行く事はできなかったらしい。今は、技術が進化しているので、ヘリコプターで外国に行く事ができるのだが。
「玲菜様、行ってらっしゃいませ」
俺の同僚は、そう言って頭を下げた。
ジェイコブと手をつないで歩いている玲菜は微笑みながら手を振った。
俺は、玲菜達について行くようにして歩いた。
「赤峰君、元気でね」
「玲菜様とお幸せに」
年上の女達が、俺にそう言った。
玲菜だと? 俺があんな女に興味を持つと思うか? 玲菜はリーダーなのだから、俺にとっては憎.むべき存在だ。
あいつは、いずれ、権力を振.るいまくるだろう。
俺は、日本へ行く幹部が何か持っていることに気がついた。
幹部が持っている瓶には、『DG—02』と書いてあった。
また変.な副作用がある薬だろう。もうあんな薬の実験台になるのは懲.り懲.りだ。
しかも、もう一つ何かある。粉.薬だ。
幹部は、DARK GODメンバー全員にこう言った。
「昨日、このDG—03が完成した」
作る意味ねえだろ、こんな薬。
まずDG—00と01の改良をお勧めする。DG—02も、まともな薬ではないだろう。
「真喜男先生が乗るヘリコプターはあっちだよ。私、ジェイコブと乗るの」
玲菜は、そう言ってまた微笑んだ。ジェイコブの奴、相当玲菜に気に入られている。まあ、俺は玲菜の事は嫌いなのだが……。あんな奴に日本語を教えたくない。
日本語を教える事になってしまったのは、俺の成績のせいだ。親.父.があんな成績にさせたからだ。頭が..悪.かった方が、俺にとっては得だったかもしれない。
玲菜とジェイコブがヘリコプターに乗る前に、同僚は、
「またここでお会いしましょう、お気をつけて」
と、言った。
「バイバイ、皆」
玲菜はそう言った後、ジェイコブとヘリコプターに乗った。
このガキは、将来、親友にDARK GODを.潰.されるとは思っていなかっただろう。
玲菜は、この時、無邪気に笑っていた——。
_______________________