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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人類滅亡リモコン/悪の支配の下で ( No.383 )
- 日時: 2010/03/18 22:46
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: .XV6mGg/)
第十三話 母国
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——とうとう、俺にとっての地.獄の日本に着いてしまった。
親.父.の奴には絶対に会いたくない。過去の俺を知る奴にも目を合わせたくない。あの野..郎、絶対に俺の.視界に入るんじゃねえよ。俺の.視界に入ったらブッ.飛.ばす。とにかく、俺には何もするな。
「私、今日から日本に住むんだ」
「玲菜ちゃんのお父様の母国さ。素敵な所だろう?」
「うん」
玲菜は嬉しそうだが、俺は違う。
日本には.憎.い人間が.死..ぬほどいるからだ。
「真喜男先生? 何でまた悲しそうなの?」
玲菜がそう言ったが、俺は無.視した。四歳のガ.キには俺の事情など分かる筈がないからだ。
が、ジェイコブが俺に注意しやがった。
「赤峰、最近玲菜ちゃんに対して冷たいじゃないか。これがリーダーに対する態度か?」
余計な事を言うんじゃねえよ。お前も俺の事情を知らないくせに。……だが、幹部の言う事は絶対だ。
「すみません」
「次から気をつけろよ」
玲菜が、俺にもう一度訊きなおした。
「何で悲しそうなの、先生。元気ないじゃん」
「んな事ねえよ」
「……なら、良かった。これから私にいっぱい日本語を教えてね」
「おう」
本当は、教える気にはならないのだが……。
日本は、俺に関係していた奴がいなければ、いい土地だと思う。だが、そいつらが日本にいるから、俺は落ち着かないのだ。
玲菜は、普通の住居で暮らす。そこで雑用係が家事や警備をする。俺やジェイコブは、東京にある秘密基地で過ごすのだ。
とにかく、この日から地.獄.の日々は始まった。
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