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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人類滅亡リモコン/悪の支配の下で ( No.385 )
- 日時: 2010/03/20 10:38
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: kzK7vPH9)
第十四話 新しい友人
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——俺が日本に着いた日から、約五年が過ぎた。玲菜は無事に地元の小学校に入学していた。
あいつは、俺の授業をよく理解しており、日本語を話せるようになっていた。俺は教えるのは嫌だったのだが、あいつは楽しそうに教わっていた。
玲菜が日本語を喋れるようになってから、俺は、あいつに日本語を教えるのではなく、宿題の手伝いをするようになった。
ある日、玲菜はいつもより嬉しそうに帰ってきた。
「真喜男先生、今日はとってもいい事があったんだ。転校生が私のクラスに来たの」
「それがどうした?」
「転校生と友達になれたの。橋本 杏江って子なんだ」
「それは良かったな」
お前の友情関係など、どうでもいい。俺は、そう思っていた。だが、玲菜に対する態度が冷たいと終..身.刑にすると、ジェイコブが言っていた。
まさか、その杏江って奴が玲菜の反逆者になるとは思っていなかった。後の親友に裏切られるとも知らなかった玲菜は、とても嬉しそうにしていた。
「それじゃあ、私、杏江の家に行くね」
「おい、お前、宿題はどうした」
「後でね! では、行ってきます! 家の場所は杏江に教えてもらったから大丈夫だよ」
玲菜が宿題を後回しにしたのは、これが初めてだった。
そして、杏江と遊ぶ約束をするたびに、玲菜は宿題を後回しにした。杏江と遊んだ後は、杏江と一緒にした事を俺に話していた。
また、玲菜が杏江を家に呼んだ時は、俺は玲菜に
「基地に帰ってほしいな」
と、言われた。
とにかく、玲菜と杏江は仲が良かったという事は、俺にはわかっていた。
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