ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人類滅亡リモコン ( No.415 )
- 日時: 2010/03/31 10:46
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: QShSD58R)
第十九話 一番会いたくなかった奴ら
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俺は、もう親のせいで苦しむのは嫌だった。親が嫌いだ。親は俺が学生の時、勉強しろと言って、苦しめた。テストの点数が九十点未満だと、俺を殴.り飛ばした。
今になっても、まだ俺を傷.つけるつもりなのだろうか。
親.父が、俺にこう言った。
「真喜男、お前、何で急にいなくなったんだ。父さんは探していたんだ、お前のことを」
「……俺を再び傷つけるため、だろう」
俺がこう言うと、親.父は俺を殴.った。親.父は、俺が自分にとって不都合なことを言うと殴.ってくる。俺は、親.父のそういう所が嫌いだ。
「まあ、話は後で聞く。家に来い」
俺が家に帰りたくないことぐらい、分かってるだろう、親.父。
俺は、親.父の操り人形ではない。——それに、俺はもう二十六歳だ。未成年ではない。
親に守られなくたって、俺は生きていけるのだ。
「お前は本当に馬..鹿だな」
「親に向かって何だ、その態度は」
「自分の息子を操り人形にして楽しいか? お前が俺のためだと思ってやっていることが全て正しいことだと思ってるのか?」
親.父は再び俺を殴.った。——自分の間違いを認めたくないだけだろう。
「裁判.官やってんなら正しいことと間違ったことの区別ぐらいつくんじゃねえの」
「真喜男、父さんにその態度は……」
「お前は黙.っとけ!」
母親は、黙り込んだ。
親父は、呆.れたようにこう言った。
「父さんは、もうお前に失望した。……お前は父さんの息子じゃない」
「勝手にそう思っとけ、赤.の他人」
「……行こう、けいみ」
俺の両親は、俺を残してどこかに行った。……これでいいのだ。俺は両親と和解し合うことが出来ない。
失望されてもいい、とにかく、俺は親から解放されたかった。たとえ、俺が息子だと思われなくなってもだ。
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