ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人・類・滅・亡・リモコン ( No.57 )
- 日時: 2009/12/30 15:56
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: PQvy21Xz)
第十話 失くした後輩
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学校からの帰り道、俺は提雄と話をした。
「DARK GODの奴、友一に何するつもりだよ」
「いつまで友一の事心配してるんだよ。友一は元気で帰って……」
そうだ、友一はもしかしたら.殺..されているかもしれない。DARK GODはモモエや俺達を生かさないつもりだと思う。でも、友一が.死..んでいるとは考えたくない。
「……どうしたんだよ、奈央土」
「何でもない……」
提雄、お前だって悔しいだろう。友一をとられて。後輩の友一は一カ月前にDARK GODの下っ端にアメリカの本部までさらわれた。俺達は、その事件の後に立ちあがった。もともとは、友一を取り戻すためにグループを作ったのだが、よく考えれば手遅れかもしれない。
* *
「友一……君」
「うるさいな」
「私達にそんな口聞いていいのかしら……ね。メンバーの食事作ってよね」
ルーシーという女が、僕に微笑む。前までは日本にいたらしい。もう一人は、リリースという名前だった。
「あら、せっかくリーダーが友一君を.殺..さずにいて下さるのに。命はいらないの?」
ルーシーは、僕に銃.を向けた。
「……仕方がないな」
僕は、そう返事した。僕は、DARK GODの奴らに人間扱いされてないのだ。奴.隷.にされてしまっている。しかし、料理は、将来、調理師免許をとるために家族の料理を作ってきたので余裕だ。その他にも色々雑用をやらされているが。……向こうからテレビの音がする。
「臨時ニュースです。DARK GODのリーダーから、皆さんへお知らせがあるようです」
外国のニュースだ。……どうやら組織のリーダーからお知らせがあるようだ。一応、僕は小学生の時から英会話を習っていたので英検準二級を取得している。だから大体意味は分かる。
「こんにちは、皆さん」
音声が変えてあるが、女性のようだ。
「4月10日に私が人類を滅亡させるのは皆さんもご存知のようね。でも、皆さん、チャンスはあるわよ。DARK GODのメンバーになれば私は貴方を助けてあげる。年齢は0歳から8歳までなら入団試験無しで入れてあげる。9歳から19歳までなら体力テストが必要よ。20歳以上の人はね……残念だけど、大人は私に逆らうかもしれないから、入れてあげないわ。大人は勝手だもの」
リーダーは……まさか、子供か?
「入団希望の人は、国際便で次に表示される住所に手紙を送りなさい。十月三十日必着よ。体力テストは、十一月三十日の午前9時から東京で開催されるわ。遅れて来たら、棄.権になるわよ。私からは、以上」
全く、応募する奴が多そうだな。死..なずに済むから。でも、一体……組織のメンバーが言ってた香里って人が組織を倒.しに来たら、申し込んだ奴らが損するんじゃないのか?
「……という事です。では、次のニュースです」
おいおい、アナウンサーががっかりしてるじゃねえか。そうか、自分は大人だからか。でも、奈央土先輩達だったら申し込まないだろう。僕は、そう信じている。……先輩、どうか、DARK GODに入団しないで下さい。
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