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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 人・類・滅・亡・リモコン ( No.96 )
- 日時: 2010/01/03 17:56
- 名前: 唄子 ◆pHAblsSAME (ID: PQvy21Xz)
第二十五話 アメリカへの引っ越し
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「杏江、ロスアンゼルスに着いたわよ。起きなさい」
やっとロスアンゼルスに着いた。遠かった。そして、あたし達は新しい家の中に入った。
「ねえ、新しい学校に行くって言ってたけど……」
「明日行くのよ。今日はもう休みなさい」
あたしは軽くシャワーを浴びた後、ベッドに潜りこんだ。……そういえば、日本にいた頃は和室で布団をしいて寝ていたっけ。あの頃がちょっと懐かしかった。
新しい学校って、誰がいるのだろう。玲菜みたいに頭がいい子や、優しい子もいるかもしれない。……あたしはそう考えているうちに眠りについた。
「……起きなさい、杏江! 遅刻するわよ!」
あっという間に朝になった。あたしは親に連れられ、アメリカの学校に行った。あたしはこの国では七年生ということになるらしい。日本では中学一年生だから。
「ここが新しい学校よ。教室の場所は先生から聞いたら分かるわ」
「うん、分かった」
先生に教師の場所を教えてもらい、教室に入ろうとすると、誰かがあたしに話しかけた。
「初めまして! 私はジュディ。貴方は?」
「あたし、杏江」
「転校生が来るって言ってたから楽しみにしていたの。よろしくね。友達になってくれないかしら」
「いいよ」
そういえば、あたしが東京の学校に転校した時、一番初めにあたしに話しかけてくれたのは玲菜だったっけ。……玲菜を助けるまでは、ジュディと一緒にいることにしよう。
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