ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 殺猫〜生物を喰らう謎の猫〜 ( No.8 )
日時: 2009/10/17 13:06
名前: 星愛 (ID: 7POxSCHv)

     キイ

勝人「北村?」

窓のきしむ音で気付いた勝人が窓の方を向いて言う。

レミ(あ、詩依さんと約束ってホントだったのね)

レミはふと気付いて言う。
少し疑っていたようだ。
無理もない。中学生が夜中に会う約束だなんて。

勝人「北村だろ?返事しろよ」

レミ(この子しつこいわね。
   だから詩依さんが嫌うんだわ、きっと)

勝人「おい!シカトとか巫山戯てんのか!!」

勝人は苛々したように言う。
キレられそうなのでレミは姿を現した。

レミ「こんばんわ、私のご飯さん♪」

勝人「・・・?猫・・・だよな??
   喋った?ごはん??なんだ???」

レミ「勝人さんでしょ?
   詩依さんの依頼であなたは私の糧となることになったわ」

勝人「北村が?」

レミ「そう、殺してって依頼」

そういいながらレミは勝人に歩み寄った。

レミ「まず、軽く手の指からいくわね
   私の糧となるがよい!!」

そういってレミは勝人の右手の親指に喰らいついた。
真紅の綺麗な血が流れる。

勝人「うぐっ・・・
   てめ・・・何すんだよっ!!」

レミ「ふははははははははは!
   なんて美味しいご飯でしょう♪」

そう言ってレミは掌に浸食していく。
すごい勢いで美味しそうに。
眼はいつの間にか殺猫独特の殺意に満ちた眼になっている。
勝人はうめくばかりだ。
レミは嬉しそうに鳴きながらその呻く肉体を喰らっていく。
不気味な赤色の肉を食い千切って楽しんでいるようだった。

レミ「あら、美味しいお肉だこと。
   内臓だわ♪もぐ」

むしゃむしゃもぐもぐガリッぐしゃっ
レミは美味しそうな音で喰らう。
その体は美しい濃い真紅に染まっていた。


そして、侵入してから12分43秒29経った頃、勝人の体は全て骨と化した。
その部屋とレミの体は美しい血で真紅に染められていたのだった。