ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ココロを持った電子の戦士 ( No.4 )
日時: 2009/10/14 00:16
名前: 禾 (ID: IZhvYfzu)

*3*捨てないで…2007を…

稔と奏子は近くのの電気屋に行った

「あの〜…スミマセン最新のウィルスバスターってどこにありますか??」

「はい。こちらになります。」
店員は探し物の場所を案内すると忙しそうに足早に去っていった。

「へぇ〜…最近のはいろいろあるのね…女性型ウィルスバスターNo,01 から20までと男性型ウィルスバスターも同じく…」

「さっぱりわかんないや…」

しばし物色していると隣にいたおじさんに声を掛けられた

「おや?君はウィルスバスターを探しに?」

「あ、はい…でもどれを買おうか迷っていて…」

「そうかそうか…私はこのウィルスバスター作成を手掛けているものなんだが一緒に探してやろうか??」

「本当ですか!!お願いします…初心者なもんで…」

初心者という言葉におじさんが反応した気がした。

「そうか…だったらとても使いやすいのがいいかな…」

おじさんは ふむふむ。と言った感じに顎をつまんで悩んでた。

「だったら…女性型ウィルスバスターNo,00がいいんじゃないかな?」

「No,00?そんなものありませんが??」

「あるんだよ、うちの会社に。性能がとてもいいんだ。でもプログラムがしっかりできすぎてしまってて公開できる段階じゃなくてここには置いてないんだ。」

「そんなすごいものを…いいんですか?」

「いいとも。ここにおいてあるウィルスバスターは初心者にはちょいときついかも知れんからな…あんたに譲ろう!」

「あ…ありがとうございます!」

店を出たときにもらったディスクを大事にバッグにしまい、帰宅した。

インストールの仕方はよくわかんないので奏子にやってもらうことにした

「こんな怪しげなもの…ほんとに良いの??」
奏子がジト目でディスクを見つめるがそんなことお構いなしに稔は言う。
「いいのいいの!すごく性能がいいみたいだし!」

「あっそ。」
奏子は呆れながらインストールをした

画面に映っているのはインストール中と書かれたウィンドウだけ。しかし裏では脅え、震えているディンと薄笑いを浮かべているNo,00のバスター。

「さぁ…役立たず。あんたはもういらないってさ〜…残念ねぇ…でも、大丈夫!私が受け継ぐから!それじゃあ初仕事。邪魔もの掃除いっきま〜す☆」

「あ、あぁあああぁ…」
がくがくと震えて声も出なくなっているディン

「あなたのデータはきっちりコピーしてもらっておくわ。……っぷ!くすくす…なぁに?あなたずうっとほっとかれてたの?かわいそ〜しかも今日。初仕事に出たのに力不足で失敗。どんまい♪」
コピーしてデータを保存し終えたNo,00が見下したように笑う。

「っっ!!ううぅうぁぁあ!!」
ディンはついに怒り。虫網をつかんで駆けだした。

「…やめといたほうが身のためよ??そんなおもちゃじゃ私に傷一つつかないわよ…いーい?警告したわよ?」

それでも止まらないディン。それを見て呆れたように右手を動かした。

「ばっかじゃないの?そんなおもちゃじゃ効かないって言ったでしょ?」

No,00の右手には巨大なナイフが握られていた

その大きさに圧倒されてディンは息を呑む
「っっ!!」

「ふふふ、おとなしくしていれば何もしないわ」


「うううぅ!!!!」
ディンが力を振り絞り虫網を投げた

が、ナイフでふりはらわれ下に落ちた

「…抵抗したわね??」
にやりとNo,00は笑った

そのすさまじい気迫に圧倒されてディンは腰を抜かした。