ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 小さな夢  オリキャラ募集!! ( No.15 )
日時: 2009/10/26 10:32
名前: 蒼空 ◆rhFJh.Bm02 (ID: 6xDqgJhK)
参照: 親を殺し、兄弟を苦しめ、友を喰う_____そういう世界、あると思う?

第5話「1番目アリス」

あれ?なんだ、空華帰っちゃった。

ざーんねん。夜食が・・・

ま、いっか。耐えられるし。

彩華は、不思議の国を出ようとした。

最後に、後を振り向いてみる。

うわ、やばっ。彩華の歩いた道は、



血や指の欠片、目玉で深紅に染まっていた。


こんなになってるとは思わなかった。

でも・・・美味しいから、ついつい食べたくなっちゃ

うんだもの。しょうがないんだから。

そのとき。どこからか、ヘンな声が聞こえてきた。

「あーあ、こいつ狂ってるよ。1番目は失敗かぁ」

だれっ?!辺りを見回しても、誰もいない。

やだ、なんか気味悪いし・・・

「わかんないの?じゃ、本当に大失敗だったんだね」

大失敗____成績優秀、運動神経抜群の彩華は、

今まで何事も苦労せずにできた。

大失敗なんて、あたしが?ほんっと、なんのこと?

「え・・・なんなのよっ?

 姿を見せないなんて、卑怯なんじゃないの?」

声の主に、問い詰める。といっても、どこにいるのか

わからないので空を見上げて。

「だぁかぁらぁ、あんたはね、『アリス』に

 選ばれたの!きづかなかった?ほら、手の甲を

 見なよ」

なに、これ________。

彩華の手の甲には、くっきりとトランプのスペード

マークが刻み込まれていた。

真っ赤に。大きく、繊細なタッチでマークのなかに

模様が描かれていた。

よく見ると、「1番目アリス」と刻まれていた。

「いやっ!なにコレ?アリスって・・・アリスって、

 何なの?」

不思議の国のアリス。みんな知ってる、有名な童話

だ。アリスという少女の冒険物語。

彩華は、小さい頃に読みふけっていたあの本を

思い出した。

「アリスは、僕の中で世界を作ってくれる人。

 でも、君はもうそろそろ、最期が近づいている。





 だから、君はもうアリス失格だよ」