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第1章は、まぁ、これで完結ってことにします。

第2章は、咲のかんがえてくれたオリキャラ、

菅野　将紀くんのお話。


第2章「狂った音楽」

第1話「音楽部」

「朝目が覚めて　真っ先に思い浮かぶ　君のこと

　思い切って　前髪を切った　「どうした　

　の？」ってきかれたくて　・・・」

この曲は、何度歌っても最高だと思うな。

初音ミクの『メルト』。

僕は、菅野　将紀は西南中学2年。

音楽部の男声では、たぶん1番高い音が出せる。

歌うことが大好きで、ずっと歌っていた。

小学校では、独唱コンクールで金賞をとった。

「じゃぁ、今日はここまでだ。

　菅野！よかったぞ、高音」

先生がほめてくれた。やったぁ。

西南中は、部活に力をいれてる。

褒められることは、すごいことなんだ。

「これで、今日の活動を終わります。礼！」

挨拶をして、譜面代を片付ける。

「将紀くん、一緒に帰ろう!!!」

「あっ、ちょっと有希!!!ずるいわよっ!!」

「美希、あんた抜け駆けするんでしょ！」

「有希と美希はほっといて、あたしと帰ろ？」

「「あっ!!!こらぁ、真希ぃぃ!!!!!!!!!」」

またはじまっちゃった。

美希・有希・真希姉妹は三つ子。

おそろいの長いツインテールを揺らして歩く姿は、

誰にも見分けがつかない。

「じゃぁね、みんな。僕、一人で帰るよ」

学校を出る。

うっ、寒い！

青いマフラーをしっかりとまく。

うん、これで大丈夫だな。

と、おもったら。

とても強い風が吹いた。

びゅぅぅうううううっ。

「あっ！！」

僕のマフラーが、とばされた。

どこか、遠くの広場のようなところに落ちたみたい

だった。

拾って来なきゃ。


将紀は走り出した。


その1歩で、己の人生を変えたことにも気づかず。