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まじそっくりだったんです、あいつ。
いつもは「猿」とよばれているあいつの声が・・・


第2話「青い薔薇」

マフラー、マフラー、何処〜??

「はぁ・・・木にひっかかってるのかなぁ」

将紀は、かれこれ10分近く探している。

無い。無い。ここにも、無い・・・

広場に見えた場所は、さびれた公園。

遊具には錆、ベンチには苔がついていた。

誰も遊んでいないし、ただ殺風景な公園。

そうだ、メルトを歌おう・・・

「お願い時間を止めて　泣きそうなの

　でも嬉しくて・・・　死んでしまうわ！」

ここは、とても広いからかな?

声が、響き渡る。気持ちいい。でも・・・

「メルト　駅に着いてしまう・・・
　
　もう会えない　近くて・・・けほっ、けほけほ・・・」

声が出ない・・・？

なんで・・・っ！！

痛い!!!!

のどが、燃えるように痛い。

歌おうとしても、どこかおかしい音しかでない。

「う゛ぁ・・・!!!」

声が、声がっ！

「よっ、将紀！」

空から声が降ってきた。

聴いたことのない、しわがれた声。

「ダ・・・ダレ・・・?」

「俺だよ、俺。『夢』！」

夢・・・?

そんな知り合い、いたっけか。

記憶を探る。見つからない・・・。