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*01


　

　「純也」

　13歳の誕生日の翌日、俺は朝起きると早速親父に呼ばれた。

　「なんですか？　お父様」

　俺はわざと丁寧な言葉を使う。

　まぁ大会社の社長の息子だから、当たり前なんだけどさ。

　「率直にいうと、お前は学校を卒業したら百屋凛子を嫁にしろ」

　「えっ……」

　親父が何をいっているか、全くわからなかった。

　嘘だと思った……なぁ？　嘘だろ？

　俺はそれから、凛子とくっつく日々が始まった。

　学校へも途中まで凛子と行く。

　仲よさそうに歩いている俺たちを、悲しそうな表情で見つめる……愛しい桜。

　やめてくれ、そんな目線でみないでくれ。

　胸が苦しくなるじゃないか……。