ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ≪宝探し屋≫の学園生活 ( No.10 )
日時: 2009/10/22 18:42
名前: 玄月 (ID: 3zAoekq0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12039

第3話『常識? うーん…ないと思うなぁ』


「まずー、ここが図書室!」

紅葉がそう言って、図書室に入る。

オイオイ、図書室は静かにするとこだぞ。そんなうるさくしてると追い出されるぞ。

舞桜…は、静かにしてる…よな?

「わー、高そ…面白そうな本がたくさん」

…高そうってなんだ? 舞桜…。

ここの本、盗む気か? と聞いてみる…か?

蛍夜は、舞桜の言葉を聞き、眉間にしわを寄せ

「…じゃ、次行こう…ね?」

と言って、図書室から出て行った。

俺たちは、蛍夜に黙ってついて言った。

—————

「…次、ここが最後。ここは…旧校舎」

蛍夜はそう言って、教室、理科室、屋上…旧校舎の色々なところを見せてくれた。

「…あのさ、ここに…地下…ってある?」

俺は、蛍夜にそう聞いてみた。

蛍夜は

「…ウン。あるよ。…でも、地下に行った人は…絶対帰ってこないんだ」

蛍夜がそう言うと、紅葉は

「…そう言えば、そうだね…。あと、地下ってどうやっていくんだろうね…?
 あの扉…何してもあかないのに…」

と言って、うーん。と唸り、首をかしげる。

…扉…があるのか?
 
何をしても開かない…ってのは、本当なのか? だったら、どうやって任務達成すればいいんだか…。

「あのさ…、その地下への扉って、どこにあんの?」

俺がそう聞くと、紅葉と蛍夜は

「…こっちだよ」

と言って、どこかへ走っていく。

————————

「これ。この扉…だよ」

蛍夜が、美術室の赤い…鉄の扉を指さす。

…なんとも、奇妙な扉だ。

なんか、札とかはってあるし…いかにも何か出そうだ。

「…あのさ、この学校に常識ってある?」

舞桜がそう聞くと、紅葉は

「う〜ん…どうだろうね」

と言って、蛍夜は

「常識? うーん…ないと思うなぁ」

と答えて、苦笑する。

その時、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

俺たちは、あわてて教室に走って行った。