ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ≪宝探し屋≫の学園生活 ( No.14 )
日時: 2009/10/25 08:32
名前: 玄月 (ID: aCC7gJBH)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12039

第5話『何言ってんだ手前ェエェェ!!』


「…ここ…だよな?」

舞桜がそう言って、美術室に入る。

しっかし…夜の校舎って不気味なもんだな…。なんか、絵が動いたりとかしそうだわ。

舞桜は…そんなの気にしてないけど…な。

「じゃ、とりあえず…扉をぶち壊そう!」

「ヤメロ馬鹿」

舞桜…お前は何で破壊するしか能がないんだ?

いつも止めて傷を増やすことになる俺の身にもなれってンだよ。

ガンッ!!!!

…あれ? いま…何かをたたく音がしたような。

「よっしゃ! このままぶっ壊してやる」

…空耳だよな。

そんなわけないよな。舞桜は俺の注意ちゃんと聞いてくれたよな?

「…あのさ、2人は何をする気だい?」

背後から明るい男の声が聞こる。

後ろを向いたら…紅葉と龍麻先生がいた。

ヤベェ…! 見つかっちまった…。

龍麻先生は、呆れ顔で

「あのさ、ここには普通の生徒がいっぱいいるんだよ?
 なのに、そんな物騒なもので学校を破壊しないでほしいな…。ね、舞桜君」

と言って、舞桜の頭を軽くたたく。

舞桜は、やっと2人に気づいたようだ。

「…あの、2人は何者なの? その格好…どう見ても普通じゃないよね?」

『…』

紅葉の質問に、俺も舞桜も黙りこむ。

どう答えればいいんだ? 本当のことは言えないし…。

「実は、俺達≪宝探し屋≫なんだよねー…」

「何言ってんだ手前ェエェェ!!」

舞桜…、お前何正体ばらしてんだよ!

こういう時は、しらけるか嘘つくかしろ!

「…へェ…そうなんだ」

頭上から声がして、紅葉が頭の上に?マークをうかベる。

「…誰だ? ちょっと顔見せろ」

俺がそう言うと、天井の板が外れ

「こんばんは…。君達は何でこんなとこにいるのかな?」

と言って、蛍夜が蝙蝠のように天井から顔を出す。

何だコイツ。いつからそこにいた?

ってか、1番の疑問は、何でそんなとこから登場するんだよ。ってことだな。

「…ここには来ないほうがいいって言ったのに。何でこんなとこに来るの?」

蛍夜がそう聞いてくる。

「…えっと、この学園の地下に…『秘宝』ってもんがあるんだよ。
 んで、それを組織のとこに持ってくのが俺と刹那の仕事で…んで、旧校舎の扉開いて…地下に行こうかと」

舞桜がそう言うと、3人はフーン。と呟いた。

「…こうなったら…」

俺がそう呟くと、舞桜は

「このこと知ったお前らも共犯者だ! ってことで…一緒に探索してもらうぞ!」

と言って、携帯用のPCをいじる。

…何やってんだ? と思っていると、3人の携帯電話から着メロが聞こえた。

…もしかして…?

『…これ、舞桜君からだよ…?』

…やっぱり!

舞桜は、ハハハ…と笑い、紅葉は

「すごい! アドレス教えてないのに…どうしてわかったの!?」

と、聞く。

舞桜は

「あのな、俺等はPC使ってプライバシーの大侵害することができんだ。たとえば…」

と言って、PCをまたいじる。

すると、蛍夜の携帯がら着メロが聞こえた。

…さっきの着メロと違う。流れてきた着メロは『笑点』のテーマだった。

「…な…なにこれ…?」

蛍夜はそう言って、舞桜を見つめる。

舞桜は誇らしげに

「俺がやったんだぞ! これで悪戯する事が一番得意だ」

と言って、大きな声で笑った。

「…ハイハイ、じゃあ、今日はもう帰ろうね。じゃないと、明日寝坊するよ?」

龍麻先生が苦笑して、そう言う。

そしたら、皆『はーい』と言って、寮に帰って行った。

さて、正体ばれちまったし…これからどうするかな。