ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ≪宝探し屋≫の学園生活 ( No.24 )
日時: 2009/10/25 17:07
名前: 玄月 (ID: iPH.4f1j)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12039

第9話『まさに地獄絵図…だな』


「さて…、皆…覚悟はいいか?」

舞桜が紅葉、蛍夜、龍麻先生の3人にそう聞く。

3人は、コクリと頷く。

「…よし! じゃあ行きますか」

舞桜は、そう言って扉を壊そうと…。

「って、ちょっと待った! 破壊すんな、普通に開けてみろ」

俺は舞桜が扉を壊そうとしていたことに気が付き、そう指示した。

舞桜は小さく舌打ちをして、赤い扉のドアノブをひねり、押した。

すると…? 扉はすんなりと開いた。

開かない…ってのは、ただの噂だったのか?

まぁ…良いか。

———————

「…うっわ…何これ! すっげえ綺麗じゃん!?」

地下の階段を下り、地下1階に行くと、舞桜がそう叫んだ。

見たこともない色の花や、静かに流れる川…。

そして、そこで遊んでいる白髪の幼い子供達。

「…地下に花が咲くって、ここどんだけ掃除されてないの?」

龍麻先生がそう言って、花をむしり取り始めた。

イヤ、問題はそこじゃないだろ…。と突っ込みたいが…。

紅葉は歩きまわる、蛍夜はオロオロするで大変なので、止めておいた。

舞桜と俺がそこらへんを見回していると、女の子が1人やってきて

「ねぇ! お兄ちゃんたちもここで遊ぼうよ!」

と言ってくる。

舞桜は、気にせず女の子と遊んでるけど…。

…1番の疑問、何で子供がこんなとこにいんだよ。

ここには小等部とかないし…、ここは関係者以外入れないはずなのに。

俺がそう考えていると、舞桜と遊んでいる子供の手が鎌のようなものに変形した。

「舞桜! 子供から離れろ!」

俺がそう言うと、舞桜は

「ハ? なんでだよ」

と聞いてきた。

…ああもう、メンドくせぇな!

俺はそう思い、ポケットにあったカッターナイフを舞桜といる子供に投げた。

カッターナイフは子供の目に刺さり、子供は悲鳴をあげる。

「皆も子供から離れろ! こいつら、危険だぞ!」

俺はそう叫んで、舞桜の方を見る。

舞桜は子供を踏みつけて、こっちを見て

「さっきはありがとな。もう少しで殺されるとこだった」

と、礼を言った。

他の奴らはどうだろう?

そう思って、まず…紅葉と蛍夜の様子を見る。

紅葉がバスケットボールで子供達を攻撃し、蛍夜は不思議な呪文を唱えて、攻撃を防いでいる。

龍麻先生の方は…、子供を出席簿の角で殴っている。

出席簿の角は、堅くて痛いので…結構子供も痛がってる。

それを見て、俺は

「まさに地獄絵図…だな」

と呟いた。

———————————

子供は全員死んでしまった。最初は綺麗だったこの場所も、赤一色に染まっている。

「…あ、本当に来ちゃったんですか…?」

背後から高い声が聞こえ、後ろを見ると…紫連がいた。

紫連は、悲しそうな表情で

「…貴方達も、ここに来てしまったからには…排除するしかない…ですね」

と言って、こちらを見つめる。

俺は

「先生…これ、持っててください」

と言って、龍麻先生に武器などの荷物をすべて持たせ、紫連のほうに走って行った。