ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ≪宝探し屋≫の学園生活 ( No.26 )
- 日時: 2009/10/25 19:24
- 名前: 玄月 (ID: r9WvvYgW)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12039
第10話『あいつ等が怪我でもしたら、俺の実力が疑われるからな』
紫連は俺が走ってくるのを見て、白い笛を吹いた。
その笛の音は、とても綺麗…なんだがなんだか頭が痛くなる。
「なんか頭いてェエェェ!」
「…気がおかしくなりそう」
舞桜がそう叫び、蛍夜はそう呟く。紅葉は…気絶。そして先生は…薬飲んでる。
…まぁ、これくらいの痛みなら…大丈夫だろう。
そう思って、俺は紫連のところに猛突進し、紫連の腹に蹴りを入れる。
が、紫連はその蹴りをかわし、カッターナイフで俺の頬を少し切った。
「僕さ、昔から…いろんな楽器を使えたんですよ。皆、その音色が綺麗だって言ってくれたんですが…。
笛だけは、駄目なんですよネェ。頭痛を起こしたり、聞いた人の精神が狂ったり…」
紫連はそう言って、また笛を吹く。
…頭痛くらいなら、耐えられるし…良いか。
そう思って、足を動かそうとするが…足が重くて動かない。
「…成功…ですか。今度は、金縛りとかできるようになりましたね…」
紫連がそう言って、舞桜の方に行く。
舞桜は紫連を睨む。紫連は、悲しそうな顔でカッターを舞桜の方に向ける。
紫連が舞桜を刺そうとした時、俺の体が動き、紫連に蹴りを入れていた。
蹴りを入れた後に、全身に激痛が走った。
「…ど…うし……て」
紫連が、そう消えそうな声で呟き倒れる。
俺は
「あいつ等が、怪我でもしたら、俺の実力が疑われるからな」
と答えた。
「…なぁ…、刹那…」
舞桜が俺の方をみて、そう言う。
「なんだ?」
「…お前、後ろ見てみ?」
舞桜がそういうので、後ろを見てみると…1人の美しい銀髪の女がいた。
…なんだ? これ。まだ残ってた敵か?
銀髪の女はフゥッと息を吐く。
すると、地下がとても寒くなり、俺達はもう凍えそうだ。
「…!? さッ、寒い!」
紅葉が気が付き、そう言う。
その時、舞桜が金髪の女の方に走っていき、謎の液体をかける。
「刹那! これ投げろ!」
舞桜は女から離れ、俺にマッチを渡す。
俺はマッチを擦って、火がついたのを確認し、女の方に投げる。
すると、女が燃え、溶けた。
舞桜はこっちに走ってきて、
「皆、大丈夫か?」
と聞いた。皆は、大丈夫だと答えた。
…さて、紫連が倒れてるし…明日、保健室に連れてくか。
今日は、とりあえず帰って寝よう。