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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Monotone world ( No.2 )
- 日時: 2009/11/01 19:23
- 名前: 月乃 葵 ◆BkB1ZYxv.6 (ID: HPru.2N2)
第一話
バタバタと走る音。長い青髪をポニーテールにしている赤い瞳の少年……紅条 桜梨(クジョウ オウリ)。桜梨を必死に追いかけるのは、短い青髪に青い瞳の少年……紅条 梨玖(クジョウ リク)だ。
「ちょ、待ってて! 速い」
声を上げる梨玖。桜梨は冷たい声で「待ちません。あんたのせいで遅刻するのは嫌なんです」と言う。どんどん二人の間は広くなってゆく。梨玖は必死に走るが、間は全然縮まらない。
「化け物やな……」
小さな声で呟く梨玖。気づけば学校の校門前。黙って呼吸を整える桜梨。黙って時計を見てから校内に入ってゆく桜梨。梨玖の方は苦しそうに咳をしながら校内に入る。
「じゃあ。今日は教室に来ないでよね」
そう言って階段を駆け上がってゆく桜梨。梨玖はため息をついて自分の教室へと向かう。廊下で騒いでいたクラスメイトたちは梨玖に気づくと明るく「おはよ! 弟のおかげで、間に合ったみたいだね」と言う。
「やかましいわい! 今日は早く起きたんや! ゲームしてたら……」
「朝からゲームて……駄目だこいつ」
黒髪に緑色の瞳の少女……西條 雪(サイジョウ ユキ)が言う。その後ろで控えめに笑うのは茶髪に紫の瞳の少女、雪野 麗華(ユキノ レイカ)である。
「五月蝿い。別にええやろ。俺が朝どう過ごそうと」
梨玖の言葉を聞き、雪は呆れたような顔をし「そりゃそうだけど、それで遅刻しそうになってどうすんのよ」と言う。
梨玖は自分の机に鞄を置き荷物を机の中に入れる。その様子を見て麗華が一言「宿題はやったの?」と言う。
「嘘……宿題あったっけか?」
コクリと頷く麗華。奇声を上げて机に突っ伏す梨玖。雪はそれを見て面白そうに笑うのだった。
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