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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 暗闇に紅い薔薇が咲く ( No.12 )
- 日時: 2009/10/26 20:53
- 名前: b'`*)ノ桜姫⌒゜* ◆hjAE94JkIU (ID: 0Zj7Agn/)
- 参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id=332573
8話 血濡レタ宴
コツッ・・・
私は暗い路地裏に降り立った。
さて……私はここで標的を待つ。
燐獄と煉獄が標的を誘き出してくれたはずだから……。
待つこと数分……
標的……いや、莱夢はやってきた。
「ったく……あら? 貴方……たしか薔薇園風恋? 何でこんなところにいるんですの?」
『貴女に答える義理立ては無いわよ? 』
この一言は唯でさえイラついていた莱夢をさらに怒らせたらしい。
「っ!! 誰に向って口聞いてるんです!? 」
そういうなりいきなり懐からスタンガンを取り出し私に襲いかかってきた。
ハァ……全く人間って愚かだわ。
死神相手に生身の人間が勝てるわけないのに……
私はため息をつき、片手に持っていた私の身長より大きい鎌を握り直し低く呟いた。
『風薔薇鎖!! 』
その瞬間、莱夢の動きが止まった。
死神だって一応魔法位使える。今の魔法は相手を風で拘束する技だ。
「なっ……なによこれ!? 私が何したっていうぉ!?」
莱夢は恐怖に震えながら私を見上げている……。
なんて酷いのかしら。
私は眼を細めると鎌で莱夢の身体を引き裂いた。真っ赤な血がビチャビチャと辺りに飛び散る。
『貴女の罪は何もしていない、ちひろさんに奴隷のような真似をさせたことよ』
私はそう言うと、顔に飛び散った返り血を袖で拭い、紙を取り出した。
『北条莱夢の魂……確かに回収しました』
紙から薄くなり消えていく北条莱夢の名前……。
『……っ 燐獄! 煉獄! 後始末は頼んだわよ! 』
私は暗闇に向かって叫んだ。
するとどこからともなく燐獄と煉獄が現れた。
『了解っ!』
『分ったよ』
今日の依頼は……これで終わりね。
————今宵も真紅の血ノ海で赤い薔薇が咲き誇る
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