ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 暗闇に紅い薔薇が咲く ( No.4 )
日時: 2009/10/26 20:27
名前: b'`*)ノ桜姫⌒゜* ◆hjAE94JkIU (ID: 0Zj7Agn/)
参照: http://www.doumori.com/bbs_talk/show.php?kiji_id=332573

2話 理由

死神は普通、人間界とは違う次元にある世界に住んでいるの。

俗にいう魔界ってやつね。


そこにはある望みが運ばれてくる。恨みや憎しみ、復讐、憎悪の望みが……


その願いを叶え、人の魂の回収をするのが私達死神の仕事。


なんか変な噂や都市伝説にもなってるみたいだけど……私達の知ったことじゃない。



私は人間界での仕事を任されていて、今この町にいる。


……え?人間界にいる死神は1人だけかですって?いいえ、私以外にもたくさんいるわよ。


たとえば……


『風恋〜〜〜!!終わったぁ〜?』


私の所に一人の少女がかけてきた。


この水色の髪の少女も実は死神。名前は燐獄……この子も人間界での仕事を任されているの。


『リンも終わったよ〜☆レンは来てないの??』

不意に声が響いた。

『此処にいるよ』


燐獄の背後から黒服の少年が現れた。

燐獄と同じ水色の髪の1人の少年……彼の名は煉獄、燐獄の双子の弟なの。


……性格は似てないけど。



『リンは少し五月蠅すぎるよ……近所迷惑って言葉知らないの?』

呆れた口調で燐獄を見つめる煉獄。

『うっさい!レンにつべこべ言われたくないよ!』

この2人……仲が良いのか、悪いのか……

『『風恋?何?』』

……息はぴったりね……

まぁ……もう依頼も遂行したし……何より夜が明ける……。


死神の魔力が一番強まるのは夜だ。


夜使った分を補給するためにも早く帰って休まないとね。



『2人とも、早く家に帰るよ』


私はそういうと暗い闇の中に姿を消した。


『うん』 


『わかった』

燐獄と煉獄も黒服を翻しその場を去る。


そして辺りは何もなかったように静まりかえったのだった。

                   続く