ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ___ あの日の記憶 、 ( No.3 )
日時: 2009/10/30 11:22
名前: $ 絢華 〓*. ◆6YtYHKNctQ (ID: ZvRr1aJX)
参照: ($◆'`艸) __ If you make a promise baby yeah yeah yeah.

(●´`)ノ*・゜・*:.。..。.:*・゜・*:.。..。.:*・゜・*ヽ(´`●)


 __...pipipipi

 耳元で鳴り響く携帯のアラーム。
 思いっきり無視して寝返りをうつ私。
 睡眠妨害の携帯なんか
 必要ない──。

 
 「奈那!!早く起きな!」
 「…うぅ」
 「もう7時半よ!?空來クン来るよ!?」
 「…7時半…ッえぇッ!!?」

 ベッドが壊れるんじゃないかってくらい
 勢いよく跳ね起きる。
 「睡眠妨害」の携帯を開くと確かにそこには
 [ 7:31 ]と記されていた。
 空來が来るのは、7:40… ──。

 「あと9分じゃん!!何でもっと早く…ああぁん!!」
 「んなこといったって分かんないわよ!」

 まだ34歳という母は呆れ顔で私を見ている。
 何からすればいいんだろう。
 顔洗ってない。髪とかしてない。
 制服…もちろんきてない。メイク…

 「もうだめだああああぁぁぁ」
 「途方に暮れてる暇があったら早くやれよ!」

 なーんにもできなくて座り込む私。
 その声を聞いて、兄・雅希が来る。

 「…ぶっ 何だよ奈那。きっも」
 「うっさああい!早く学校いけええ!!」
 「おっ、空來だ」
 「…?!」

 空來…
 こうゆうときに限っていつもより早く来る。

 「おっす、空來!」
 「あっ、雅希センパイじゃないっすか!久しぶりです!」
 「おー。あ、今な、奈那お取り込み中なんて」
 「マジッすか…奈那ー急がねえと遅刻すんぞー」
 
 1階から響く大好きな空來の声。
 でも、今は憎い。

 「無理ーッ」

 涙ぐんだ声で叫び返す。
 その間にもメイクをする。
 髪は母に任せてみる。
 一応センスはあるはずだから。

 
 10分後──

 空來の相手をしてくれていた兄貴も
 学校に行ってしまったようだ。
 空來はipotで曲を聴いている。
 その姿が、愛おしくて。

 「ご…め…ッ」

 息の切れた声で話しかけると、
 空來はすぐに気付いてくれた。
 
 「や、お疲れさん!」

 いつもの明るい笑顔で
 空來は笑いかけてきた。

 
 こんな日々が ずっと続くと思ってた。

(●´`)ノ*・゜・*:.。..。.:*・゜・*:.。..。.:*・゜・*ヽ(´`●)