ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

〜桔梗と椿の恋想い〜4 ( No.4 )
日時: 2009/10/31 09:32
名前: ナガ (ID: W0MEbhZQ)
参照: http://kikyou&tubaki/4

一体誰が?
その思いにかられて、ほとんど現実に意識は無かったが、なんとか外に出る事は出来た。

もし、俺の考えが当たっているとすれば。
裏切ったのは……。

ザッ。
「一条、雅……?」
この声は、誰だ?

懐かしい・・・

振り返ると、そこには一人の女が居た。

「…!」


美しい─────・・・。

真珠の如く透き通った肌。

海よりも深い藍色の髪。

そして何よりも。

紅く燃える炎の様な瞳・・・


「……誰だ?」
やっと口から出たのは、この一言だった。

「私は一条家第16代子孫。」

彼女は言った。
そして、俺を見た。

圧倒されるような紅い眼。

「一条、緋色だ。」