ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 殺し屋・殺愛、此処に見参————。 ( No.18 )
日時: 2009/12/03 15:36
名前: 雛 ◆r2ORk.p0PA (ID: 6.Riuk1k)

「で。俺等を此処に呼んだ理由は?」

急に真剣な目をして、切死は私に、訊いた。

「うん……。今度のターゲットが、大物でさ。皆の力を借りたいんだけど……」

「大物?」

逝姫は、首を傾げながら言った。

「そう。今、人気のタレントさんよ」

「タレント……? うーん、誰??」

「伊月織零」

「伊月、織零ぉ? やっぱり分からないよぉっ」

私は、逝姫の方を見ながら言った。

「逝姫、前好みだって言ってたじゃない。皐織葉よ」

「えぇぇぇぇっ!? 織葉君っ!?」

「そーいや、今、テレビでよく見かけるな」

逝姫は驚いた様な声を上げた。

そして、切死は、冷静に呟く。

私は、二人の表情を確認し、作戦を言った。

「とりあえず、どうにか事務所に入り込むよ。私が陽動をかけるから、逝姫はその間に侵入して。切死は、依頼人の方宜しく」

「久々の仕事だし、頑張らなくちゃっ」

逝姫は私の方を見て、頷いた。

「俺、ターゲットの方行きたかったぜぇ」

少し、嫌そうな表情をしながらも、切死は私に、OKのサインを出した。

これが、私の仲間達。

ちょっと騒がしいけれど、とても優しくて……。

一緒にいて、幸せになれる。

そう、楽しかったあの頃のように——————。


三話:仲間 [終]