ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 〜ワンボーイ〜12&13話更新♪第2章突入!! ( No.38 )
日時: 2009/12/16 15:45
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

♯14    『任務(中編)』

保険会社‘セーモ’  4階 視聴覚室

視聴覚室には資料やパソコンが置いてあり、今までの任務の実績や能力者達についての名簿が置いてある。
その部屋に、写真を手に持つホーキングが入ってきた。
ホーキングはパソコンの前にある椅子に座るとパソコンを開いた。
『保険会社‘セーモ’へようこそ』
パソコンを開くと、女性の声がパソコンから聞こえる。
「嘘だろ・・・冗談でしょ・・・・・」
ホーキングはブツブツとつぶやきながら、写真をパソコンの横に置く。
「確か、“帝国中学校崩壊時に目撃された謎の男”だったよね?」
ホーキングは立ち上がり、天井まである棚を見わたす。
すると、一番下にあるオレンジ色のファイルを手に取った。
「これだ。」
ホーキングはファイルを開け、中にあるDVDを手に持った。
「これが監視映像か。」
ホーキングはパソコンに戻り、DVDをパソコンの中へと入れる。
すると、画面に

‘再生しますか? YES NO’

と表示された。
ホーキングは迷わずYESの方を押した。
そして、映像が流れ始めた。
10分経ち、傘橋栄治と思われる男が職員室前に現れた。
栄治は職員二人を自分の能力、発火能力で一瞬で殺し、数分間両手から出る炎で一階を燃やし続けていた。
「ここらへんかな。」
栄治は画面から消えた。この14分後に謎の人物が映る。
ホーキングは14分後に飛ばした。
窓の方へと目を凝らす。
すると、窓の方に黒い帽子にスーツのような服を着た人間が一瞬だけ映った。
「やっぱり・・・・」
ホーキングは愕然とし、急いでパソコンからDVDを取り出すと床にたたきつけて割った。
「写真は・・・・」
ホーキングは棚に戻り、適当なファイルに入れると元に戻した。
「・・・・どうしよう。今、フレッカーの所へ戻れば疑われるよね・・・・」
ホーキングは頭を抱えて悩みこむ。
その時だった。

「ここと思う。」

廊下からホワイトの声が聞こえる。
今ここで見つかれば完全に裏切り者扱いだ。
ホーキングは積まれている段ボールの裏に隠れた。
と、同時に視聴覚室のドアが開く。
「いねぇぜ。」
「いないっすね。」
「あれを見ろ。」
ホワイトは冷静に言うと、電源が入ったままのパソコンを指をさす。
ホワイトはパソコンに触れるとニヤリと笑った。
「まだ温かい・・・。この部屋に居るぞ。」
「なにぃ!?」
フレッカーは周りを見わたす。
ホーキングは段ボールの裏で息を殺して隠れる。
が、その時が来たようだった。
突然、段ボールが辺りに散らばる。
ホワイトが蹴り飛ばして、目が合う。
「どういうつもりだ?」
ホワイトはホーキングの胸ぐらを掴み持ち上げる。
「任務完了だ。DVDに写っていたのはお前だったのか。ホーキング・アズラエル。」
「ち、違う!!・・・・っつ!!」
ホワイトはホーキングの腹を殴り気絶させた。
そして、視聴覚室を後にした。