ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: StarDust ( No.6 )
日時: 2009/11/17 22:18
名前: アルフィン (ID: Z6SnwTyI)
参照: よかったら見てくださいね!!

進行.2夜

『Star Dust』に導かれたところとはとても規模が小さい研究所。少女は暗黙の表情をし、静かに其処へ入っていった。

長年使われていないせいか、とても薄暗く、埃が舞い、おまけに蜘蛛の巣だらけだった。
それにも関わらず『Star Dust』はぐいぐいと前に進み続ける。少女少し躊躇ったが“魔具”の後ろに着いて行った…

行き着いた場所とは少女の父が使っていた書斎の様なところ。難しい天文学の書や彼女には読めないものがたくさんあった。
当たり前に手が触るのを拒むほどに埃がたくさん被さっていた。色々な国の文字が並ぶ資料などが辺りに散乱していた、何故か所々血の跡が見受けられた。
他の場所とは明らかに空気が違うこの部屋は、少女にとってはただの父の思い出の部屋に過ぎない。

無論少女はこんな研究所があるなど知らなかった

「ここは君の父親がつかっていた研究所の片隅。
もうここの本来の機能は切り捨てられているけど、君の父親がどうしても切り捨てられなかったものがある…」

『Star Dust』は遠い眼をして呟くように言った。
それは少女に訴えかけるような言葉。

「この世界と向こうの世界とを繋ぐ架け橋をね…」

少女には意味が解らなかった。世界は一つしかない…と云う目で魔具を見た。
その眼差しに魔具は「眼に見えるものだけを…」と小さく云った。。。

「彼はもう一つの世界に居る…。君が此処から追放した為にね…。それに、向こうの世界は此処とは違う幻想的[ファンタジック]な世界だから…」

「それに、僕だって、向こうの世界で作られたものなのだから…」

少女はあやふやな理解のまま話に流された。
あまり信じられない疑り深い内容
そんな考えられない世界に少女は沈黙と化した。

「逢いたいんでしょ?なら僕を使って。最高思念の『Star Dust』この僕を使って」

彼はそういうと星星となり綺麗な瞬きで砕けた。
そして、少女の周りに煌く虹色の星々が舞う。

「さぁ、あの扉に向かって僕を前に出すんだ。そうすれば道は開く……」

そういうと少女は『Suta Dust』が帯びる手で、すっと前に差し出した。そうするとそれは前進し、前の扉に向かって星の道を作り出した。少女は悟った。
この道をいってしまうと後戻りなど出来ないだろうと。

    少女はゆっくりと扉に手を伸ばした。   



 
         †*†

「リーズ様。。。『Star Dust』の意思が動き始めました…」     




「あぁ、シア…こちらの世界に来てしまうのかい…?」


    楽園からの扉は開かれ、未知なる世界へ飛ぶ

    其処は少女にとってどんな世界なのか…?


    進行終わり   †3へ続く†