ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: StarDust ( No.7 )
日時: 2009/12/05 21:22
名前: アルフィン (ID: Z6SnwTyI)

すみません、色々な多忙で更新できませんでした。。。

開門.3夜

少女が初めに見た景色とは果てが見えない白く純白の世界。しかしその世界もゆっくりと様々な色に色付いた。
柔らかい草の感触、冷たさが漂う気持ちいい空気、青々とした青空、眺望といえる山々。

「ここは・・・」

「眼が覚めた?」

star Dustではない誰かの声が耳に聞こえた。
少女はその声が聞こえたほうへと視線をそらした。

そこにいたのは黒髪の青年。
顔立ちや容姿は妖艶ながら美しく、凛とした紅の瞳
異国の部族の服装をしたとても不思議な青年だった

「君は…とても不思議な格好の娘だね」

“貴方に言われたくない…”と思ったシアだったがあえて言わなかった。

「でもどうしてあんな所で倒れていたの?」

ゆっくりと青年は近づいて少女の前に立った。
しかし、その返答は少女にとっても解らない。
自分が最初から此処で倒れていた訳ではないのなら、自分は何処で倒れていた事も知るはずが無い。
少女は返答に困り俯いてしまった。
その行動を察してからか青年は言った

「・・・・・・別に答えなくなければいいよ」

青年は少女から離れた。
はっとした少女は青年を追いかけて服の裾を引っ張った。青年は驚いた表情をして振り向いた。

「ここは・・・何処なの・・・?・・・私のお父様は何処?」

上目遣いの悲しみに暮れた少女の瞳に青年はドキッとした。

「こ、ここ・・・?此処はカラノス。僕たちヒドラ族が住む所だよ・・・。・・・君のお父様はしらない・・・けど・・・」

少女は悲しみながらも驚いた表情をした。

「からのす・・・?」

「そう。僕たちは“魔神”の一種だから、ここカラノスは『呪われた地』って言われてる」

「まじん・・・」

「君はそんな『呪われた地』の深部の巣窟、聖なる魔神像が居座る所で倒れていたんだ・・・」

少女は「・・・」と沈黙を募らせた。
ここはStar Dustによって召喚された自分の世界とは異なる場所・・・。少女は父親をさがし此処まで来た事を。
少女ははっとして云った

「シェト・・・!!・・・・・・ねぇ!私のシェト知らない!?赤い電力みたいなのが通った子なんだけど・・・」

「・・・・あ。 あの魔具の事?それならこっちで預かってるけど・・・。」

「お願い、返して!!お父様を見つけるにはあの子に頼るしかないの!!」

少女は青年の腕をつかんで引っ張った。
青年は唖然としたが「わかった・・・」といった。


「でも、部族の王の許可が要るんだけどね・・・・・・」


                 †4へ続く†