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Re: Noput out Memory —刹那の想い— ( No.10 )
日時: 2009/12/20 16:26
名前: きよみメイド (ID: mkPN1TDx)

第2章





 玄関の引き戸を開け、自室へ滑り込む。母が呼んでいたが、喋りたい気分ではないので無視して通過した。
ガラッ
この家は築四十年の古い家だ。だから、あちこち軋んで、今にも壊れそうな音を立てている。、今はそんなことはいい。さっき渡された羊皮紙の話に戻る。
恐る恐る広げてみると、獣の臭いといっしょに、中身があらわになった。

“言うまでも無いが、わたしは異星人だ。私は君と親しくなりたい。理由はまた会ったときに言おう。それより、本題に入るぞ。君は今とっても危険な人物に狙われている。逃げて。そうじゃないと君の魂はやつに食われてしまう。君もそれは嫌であろう?だからやつから逃げて。私は最低限のことで、君を守ろうとはしている。だが近頃奴は、覚醒しようとしている。脳精遺骸盲神鋼覚醒体になる前に奴を止めなければ、君どころか、君の愛する人まで消滅しかねないのだ。だから、私もできることはしよう。君も最善を尽くして欲しい。
鏡琉流”

と書いてあった。脳精遺骸盲神鋼覚醒体?ただの当て字じゃないのか?読み方すら分からない。俺の魂をくうだ?お前が食うんじゃないのか?それとも新種のラブレターか?
異性人ごっこなら幼稚園児でも誘ってやってくれ。俺にそんな趣味はない。

どうする?これは捨てるべきか?それとも明日、本人に返すか?それとも真に受けて自分のみを守るか?
どっちみち俺は無かった事にするがな。

なんか罪悪感が残る。
それにしても、今日会ったばかりだぞ?何で俺のみに危険がおこるなどという事が言えるのだろうか。まるで自分は、もっと前から俺のことを知っていた、または、私は本当に異星人で、君が生まれたときから私は君を見守っていた。とかか?

笑える。いや、笑えない。
だんだん考えるたびに気持ちが悪くなってきたぞ。今日はもう寝るか?
だがおれのハラの音楽隊はアンコールに差し掛かっていた。
とりあえず腹がすいたな。下に行って何か適当に食って寝るか。
だがつかの間、おれは五月蠅い母親の声で風呂に入れと指令が出るのであった。