ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Noput out Memory —刹那の想い— ( No.7 )
- 日時: 2009/11/22 12:14
- 名前: きよみメイド (ID: TEtEJYHD)
=後半=
「何よあいつ変なの〜〜」
とまた亜季がつぶやき、次のヤツが喋りだす。
どうせ障害児かなんかだろうに。おれはあまり気にせず、自分の番を待った。教室中ざわめいているが、教師の一声で静まった。
とまぁこんな感じで自分の番で、最低限の事は喋り、席についておれは窓の外の景色を眺めながら黄昏た。
省いた方がいいのか分からんが、先公も、自己紹介と滑ったギャグを交え、ぐだぐだながらも朝のホームルームは一応終わった。
今日は入学式の日だったから、ちゃっちゃと自己紹介をしただけで授業という授業ではないが、一応終わり、俺たち一年は一足先に帰り支度をした。
したくをしているとき、紫頭の双子(?)の熱い視線を感じたが、俺は無視し、さようならの合図で俺は遅い目の早歩きで教室から出た。
春だって言うのに暑苦しい教室を抜け出し、校舎から出たときの涼しい風を感じながら、一人、帰ろうとした。が、
「雄介〜〜〜いっしょに帰〜〜えろっ♪」
やっぱりか。
「いやぁ〜〜やっぱりこんな短時間じゃ友達作れなくってさぁ〜〜〜」
聞いても居ないのに説明してくる。
「一人じゃ寂しいからいっしょに帰ろっ♪」
「俺は一人で帰る。」
「えぇぇ〜〜〜冷たい〜〜」
「餓鬼じゃないんだ。さっさと帰れ。」
「そ〜こ〜を〜な〜ん〜と〜か〜〜友達のよしでっ!」
「ムリだ。黙って一人で帰れ」
「あれぇ〜〜?きょうの雄介はいつもより喋るね?」
「黙れ」
「ひっど〜〜い!!・・・んもぅ!わかったわよぅ!」
最初からそうしろ。
「雄介のバ〜〜〜〜〜〜〜カ!べ〜〜っだ!」
ふざけながら亜季は俺を追い抜かし、叫びながら走っていった。
やっとひとりになれる。
ため息混じりに深呼吸をし、学校から出た。
さすがにこの歳じゃ学校探検ばどする歳じゃないから俺は迷いなく今門を出、一人、ゆっくり歩き出した。その時、誰かが俺のブレザーを引っ張ってきた。
「誰だ」と心の中で言い、首だけで振り向いた。すると、
「お忙しいところすみません。ワタクシ鏡琉流です。少しお時間いただけますか?」
そよ風のように澄んだ小声で言ってきた。
「何のよ・・・」
「これを。」
俺が言い終わる前に羊皮紙?見たいな物を渡してきた。
「受け取ってください」
少し戸惑いながら俺は言った。
「これは何だ」
「受け取ってください」
次は真剣な声で言ってきた。
「それでは」
俺が何かを言う前に、紫頭は学校へと退きかえした。
「?」
ポカンとしながら俺は悟った。
ヤツは本当に異星人じゃないのか、と。
何度もいった気がするが、夢なら覚めてくれ。こんな夢など見たくはない。だがそれは夢ではなかった。なんせ亜季につねられたほっぺたは、確かに痛かったからな。
今度は大きくため息をつきながら、汗ばんだシャツのボタンを開け、しぶしぶカバンの中に羊皮紙を詰め込み、おれは家へと歩いていった。