ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 闇ニ舞ウ記憶ノ欠片 ( No.23 )
- 日時: 2009/11/23 12:51
- 名前: 黒翼 ◆ERZNJWqIeE (ID: 82QqnAtN)
- 参照: http://all-star5-knksk.cocolog-nifty.com/blog/
おもいではおっくせんまん♪
……ごめんなさい、聴いてるだけです。
——黒ったら。次は『携帯召使』ねぇ……——
「携帯が働くワケないからね」
——う……何故……ま、始まるよ——
3冊目【携帯召使】 1ページ目
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TO:雄治
FROM:090-XXXX-XXXX
本文
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うちのクラスに転校してきた遠山
っていただろ? あいつと話した
ことあるか?
イイ奴かなーと思って話してみた
ら、上から目線でくるんだ。雄治
話すのはいいけど、絶対喧嘩すん
なよ?
-END-
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「送信、と」
俺は雄治にメールを送り、携帯を閉じた。
ベッドに倒れこみ、枕に顔をうずめる。
一週間くらい前に3組に転校してきた『遠山 睦月』。
あいつと話してから、どうも苛立ちが収まんない。
俺でこれだけ腹がたつって事は、雄治と話したらとんでもないと思う。
雄治はプライド高いから。3年、しかも11月。もうすぐ受験って時に喧嘩なんて
やったら、高校とか言ってる場合じゃないと思う。
いわゆる『忠告』? みたいなものだ。
「あ」
耳に着信音が届く。携帯を開き、メールを確認すると、雄治からの返信だった。
メールには、『逆に殴りたくなるから(笑) おやすみ』
と、書いてあった。
寝るの早くない? とか思ったけど、単に雄治のことだから、
返信がめんどくさいだけなんだろうな、と思い、返信はしないでおいた。
「あー、なんか殴りたいー」
性にも合わず、雄治より殺気立ってるかも知れない。
あ、明日金曜日だ。明後日から休み。
早く寝よう。で、明日真面目に勉強しよう。
そう考え、俺は部屋の電気を消した。
「さ、暁! 俺ら絶対遅刻!」
「喋ってねーで全力!」
今日は珍しく俺ではなく暁が寝坊。
通学路で自転車を飛ばして学校に向かっていた。
学校が見える位置まで差し掛かったとき、チャイムが鳴った。
「やっべぇっ!」
「今日は遅れすぎた!」
生活委員に目をつけられないように、自転車だけはしっかり駐輪する。
3回切符だされたら撤去。遅刻より無理。歩いて30分かかるのに。
「じゃな、暁!」
「おう!」
階段を駆け上がり、各クラスへ滑り込む。
セーフだ。3組の担任はまだ来てなかった。
これで遅刻は免れた。
「また遅刻かよ」
小さい声で雄治は話しかけてくる。
笑って頷いて俺は返し、鞄から教科書やら筆箱やらを取り出す。
ふと、窓側の空席に目がいく。
「ああ、遠山は休み」
——なんでだろう。
顔に思わず笑みが浮かんだ。
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