ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: *。________Bloody rose ( No.5 )
日時: 2009/11/21 20:28
名前: (( `o*架凛 ◆eLv4l0AA9E (ID: 81HzK4GC)

 *。2 選ばれし者

 ここは、ルージュの森の入り口である村。

 名は、[夢想村]

 この村には、約60人程の人々が暮らしている。

 今村の住民は、徐々に減りつつあった。

 それは、ルージュの森のせいだ。

 夢想村では一年に一度十五夜の夜、選ばれた一人が森へ入る。

 ルージュの森へ捧げるために……。

 これは、何百年も前から続いている儀式。

 捧げなければ……どうなるかはわからない。

 過去に一度あったようだが、古文書ではその部分だけが破りとられていた。

 選ばれるのは老若男女を問わず、ある年はよぼよぼのお爺さんであったり、

 ある時は小さな子供であったりした。

 そして、それがどんな人物であろうとも、

 二度と村にその姿を現すことはなかった。

 選ばれることを恐れた者は村を出ていき、

 選ばれることを誇りと思う者だけが残された……。


 今年も十五夜が近づく。

 選ばれるのは、男かもしれない、女かもしれない、

 老人かもしれない、子供かもしれない。

 今これを読んでいるあなたという可能性も勿論あるが……。




       さあ、選ばれるのは……誰?