ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 裏切り戦争 ( No.20 )
日時: 2009/11/22 00:12
名前: 若月星輝 (ID: U0hMzT3c)

11人の仲間を助けるために、3つの薬草を探しに行った赤軍。3か所に分かれて探すことにしたが…。

—————第二十話『それぞれの冒険‐海編』—————

「ねぇ!これ見てみて。」

三亜美は、リュックサックの中に入っていた、大きな図鑑を取り出して言った。

そう、海の薬草が載っていたのだ。

「えっと…海の薬草は、海の一番深いところにあって…岩の下にしか生えない。色は、水色と紫の混ざった色らしいよ。」
親方は図鑑を指差しながら言った。

「海の一番深いところは、海の中心部だから、もう少し行ったところだね。そろそろ着替えしようか。」
雄介はそう言うと、船の裏の方へ行き、着替えを始めた。

他の3人も着替えた。

「んじゃ、俺と天光は、あっちの方にもぐって探すから、雄介と三亜美はそっち、宜しく!」
親方はそう言うと、
雄介は
「りょーかいしましたぁーっ!!!」
と、敬礼をしながら言った。

雄介はものすごくテンションが上がっているようだ。

「うちさぁ〜泳ぐの得意だから〜凄く深いところでも泳げるよ〜!!!すごいでしょ?」
三亜美は自慢してきた。

「俺だって、御前より得意だァァァっーーー!!!」
親方は少しムキになりがちで言った。

「はいはい、喧嘩はやめろ。早速海に潜ろうぜ」
天光はそう言うと海に向かって飛び込んだ。

《バッシャァァァ—ン》

天光が飛び込んだ時の海は、少し波が立ち、水しぶきが上がった。
船に乗っている3人にも、水しぶきが上がった。

「うへぇー。こりゃ、冷てぇわ———!!!」
天光は海に浮かびながら騒ぎ始めた。

「んじゃ、俺も入ってみるかな。」
雄介は、助走をつけ思い切り海に飛び込んだ。

《バッシャャャァァァ—————ン》

天光の時よりも、高く、大粒の水しぶきが上がった。

「ぎょぇぇぇーーー冷たいーーー。」

雄介はうきわを使い、海に浮いて遊び始めた。

「ちょい待てぃ!!何でうきわを持って来てるんだ!今日は遊びじゃないんだぞっ!!!」
親方は船から海を下に見る感じで言った。

「はいはーい、分かってるよ。そんくらい。な?親方も入れよ!!!」
雄介はそう言い、親方の腕を海の方へ引っ張った。
「いや…俺はまだ入らなくてい………うわぁっ!」
親方は言い終わらないうちに雄介に海へ引きずり込まれた。

《ジャボー——ン》

「プハッ!まだ入らなくていいって言おうとしたのによー!!!」
親方は息を漏らしながら言った。

「ま、この時間が勿体無いから、早速探しに行こうぜ」

そう言い、二手に分かれて探し始めた。

4人は深い底へと潜ってゆく…。

「あ!もしかして…これ?」
三亜美が持ってきたのは、ただの薄紫色のビニールだった。

「これ、ただのビニール!!!」
親方は言った。

「やっぱり、そう簡単には釣れないのね。」
三亜美は残念そうに言う。

「うわぁ。さみぃ…そろそろ…船に戻らねぇ?今冬に近いって言うのによ…これは辛いだろう…。」
天光はそう言うと、船に上がった。

「それもそうだね。風邪引くと悪いから、今日はこの位にしておこう。また明日頑張ろう。」
親方も船へ上がった。

そして、さっきのように作戦会議を始めた。

「薬草はゴミに似ているから、間違えないようにしないとね。」

「うん。今から図鑑でよく調べてみるよ。」


こうして、今日は海の薬草を見つける事が出来なかった。図鑑で調べ重ね、明日には見つける事が出来るのだろうか…!?


—————————第二十話終わり————————