ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 暗殺部隊 ( No.32 )
日時: 2009/12/25 20:48
名前: shout (ID: SUkZz.Kh)

「こんな化け物が本当にいたのか・・・」
俺は唖然としていた
死神の方をボーッと見ている

心の中で少しの恐怖感を抱いていた

このプロ暗殺者さえも・・・

いつもは「絶対に死ぬ」という気持ちで仕事に取り組んでいた。それに慣れているはずなのだが・・・
なんでこの時、恐怖感を抱いていたのか分からなかった





俺は気づかれないように息を潜めた。が、もう既に気づかれている


その時

上の方から何か光る物が落ちてきた
それは何らかのパーツだった

良く見ると銀色に輝く汚れた何かのパーツだった
そのパーツを見た瞬間、一つの映像が頭をよぎる





「お坊ちゃま。お食事の時間です」
このジジィは誰だ。何処かで見たことが・・・

「あー、早くして!お腹空いた!」
このガキ・・・。誰だ?





プツッと映像が途切れると上にまだ死神がいる
俺の目の前には銀色に輝く汚れた何かのパーツ

なぜか俺の足が前に出る

このままじゃ死神に気づかれてしまう

銀色のものに吸い込まれるように・・・

そして、拾った。ポケットへ


「ディーサマ。サイシュウカクニンイタシマシタ。シンニュウシャデス」
死神の声が上から聞こえた

「カシコマリマシタ。タダチニアンサツイタシマス」
死神の体からたくさんの刀が出た

俺はそれで気づいた
こいつは死神ではない。誰かに作られたロボットだと



「化け物じゃないのか・・・。こんな不良品ロボなど簡単に壊してやる」
俺に少し怒りが込み上げてきた

いつも冷静だった俺はなぜかあのロボに殺意が芽生えた。ロボごときに・・・
ただひたすら殺すだけだった・・・




やはり、化け物などこの世に存在しない



信じた俺が馬鹿だった


この野郎・・・



この死神ロボはここで働く者も侵入者と判断し、殺害したのだろう




俺が「不良品」と言っていたことは事実だったようだ