ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 殺し屋『blackrose』 ( No.2 )
日時: 2009/11/25 16:50
名前: 千世 ◆xq8KWEL3 (ID: DrxGkANi)
参照: 弥生ですよ! 美琴ですよ!(黙

☆○prologue○☆

「うわあああああぁぁぁっ!!」
 中年の男性の声が、6畳ぐらいの和室に響き渡る。
 私は、血のついた死神鎌に目を向けた。
「……たくさん血がでましたね」
 私は、そうつぶやいた。
 ……もうそろそろ、日の出かしら? ここの奥さんに見つからないように、外に出なくては……。
 私は、静かに窓を開けた。ワインレッド色のカーテンが、私の銀色の髪に触れる。少し頭がくすぐったい……。
 まあいい。それより、外に出なきゃ……奥さんに見つかるわ。
 私は「暗黒の翼よ、我が背中へ」と唱えた。背中にお伽話にでてきそうな、真っ黒の翼がでてくる。
 そして、私は部屋から……いや、家から出た。そして、さっき開けた窓をそっと閉める。
「永遠にさようなら。……山本憲茂さん」
 そう言って、私は深い藍色の空を飛んだ。
 黒い館……『blackrose』を目指して。