ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.35 )
日時: 2010/03/28 20:55
名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)

【8】
やっぱり情報ツウが1人いるとすごく便利。

ましてや、学校の理事の娘である未来ちゃんなら最高だ。

いけばお茶まで出してくれるし…!!

そういうことでカリンちゃんと約束したとうり、途中で小淵くんをひろって理事長特設室におじゃましている。

今、加南去さんにさがしてもらっている。

「こっちとあっちかぁ。今頃キヨはなにしてるかしらねぇ」あっちで。と未来ちゃんは笑って言う。

「希八さんは…。きっと大丈夫ッス。麻ノ葉とか彼とかそんな変なヤツと変なとこでタムロしてないで、天国いってるッス」

「麻ノ葉をわるくいうなぁ〜(怒)」

小淵くんはあいかわらずカリンさんに怒られている。

これはぜんぜん前とかわっていない。

『結果です』加南去ちゃんが未来ちゃんにそっと渡す。

「オホホホホ。残念ね魔女。ひとりもいらっしゃらないわ」未来ちゃんが高らかに笑う。

まったく、笑い方だけは上手い。

「そんなぁ。」私は肩をおとす。

「残念ッスね。天吹さんッ」小淵くんが鼻で笑う

「だまれ晟。だいたいお前も希八にあいたくないのか?」

「そりゃ、会いたいッスよ。従姉が突然死んだんだから。」小淵くんは俯く。

私はなんだか小淵くんが無理してるようにみえた。

カッとなったカリンちゃんが何か言う前におさえる。

「ねぇ。小淵くんも一緒に捜そうよ。確か彼ともいい仲だったし」私は笑って言う。

「ふざけんな!あっちにいく方法なんて信じない。希八さんはもういないんだっ!お前らもあきらめろよ!」

私とカリンちゃんを突き飛ばし、未来ちゃんに紅茶をいれ、加南去ちゃんに会釈してでていった。

「おいっ!晟っ!」カリンちゃんがほえる。

「現実逃避!!」螺旋階段からそう響いてきた。

カリンちゃんは舌打ちする。

「×××。気にすんなよ」突き飛ばされた私をおこしてくれた。

「おほほほほ。あの子もやるわねぇ。」

未来ちゃんが加南去ちゃんから紙切れをうけとる。

〔オレがいった覚えのあるカフェ→廃カフェになったけど…。  だれか壊して 住み直してる〕

そうかいてあった。

『盗賊がいってるのは黒百合の持っている事務所付きのカフェのことだと思われます。つい先日壊しました。』

「私も知ってる。」私は新学期はじめにみた、なくなっていた“彼の家”を思い出す。

あそこでレモネードを何度も飲んだ。

カリンちゃんもうなずく。

「だが、荒れ地だったのに…こんなにはやく家が建つのか?」

「あら。白百合をなめないで。あそこは白百合のモノになったの。」

『今は…“逃亡者”の家です』

加南去ちゃんと未来ちゃんは不気味に笑ってそういった。