ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 青空兎【ソラウサギ】辛いコメお待ちしてます… ( No.45 )
- 日時: 2010/03/28 21:03
- 名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)
【12】
私は次の日。カリンちゃんと小淵くんを温室に呼んで
キミのノートを見せた。
本当は誰にも見せないで私だけの秘密にしたかったのだけれど、キミの存在を証明できるし、何か私のように思い出してくれるかもしれない。
「どう?」私は読み終わった2人に聞いた。
「キミもこったことするようになったなぁ。」
「うぅ…。記憶が一度に戻ってきて頭くらくらする…。」
どうやら小淵くんは記憶が戻ったみたいだ。よかったぁ。
「よかった。私とカリンちゃんのことも覚えてる?」
「……いや。まったく。思い出したのは勿忘草のなっくんのことっス」
残念。でもキミの存在をみんな認めてくれた。
「“こっちの温室”ってなんすかね?」
「それは“あっち”にあるんだろ?琉姫が死に間際に“温室で待ってる”といっていた。きっとそれだ」
いやあれは琉姫じゃなくて呂季で……どっちも?
カリンちゃんはぶつぶついいながら考え始める。
「きっと呂季ちゃんが“才能”で“あっち”に夢をつくってるんだよね?それでみんなそこにいて…でもそろそろ限界だってことが麻の葉さんにはわかっていて…それで私達がおそいから希八ちゃんがカンカンってことだと思うんだけど…。」
長く発言したせいか小淵くんはわかってないみたい…。首かしげてる。
「まぁ。希八さんが怒ってるってことっすよね!?うぅ…さがすのやめようかなぁ。」
記憶がなくても希八さんの怖さは染みついてるみたいだ…。
「てかそれよりも!!」
小淵くんが頭をかきむしる。私とカリンちゃんはキョトンとする。
「琉姫、呂季ってだれ?」……………。
「……カリンちゃん。リンクスはどこにいるのかな」
「ちょっと…?」
「あぁ。あの兎。てか生きてんのか?そこからじゃないのか…」
「ちょっとぉ?」
「そうだよね。でもリンクス。近くにいそう。学校捜そうか。」
「おーい」
「じゃあ。きょうの放課後にでも…」
私とカリンちゃんは約束すると校舎に向かうため温室の扉を開けた。
「人の話…きけぇぇぇぇぇ!!」小淵くんが怒鳴った。
私とカリンちゃんは振り向いて笑った。
これは、昔っからのお約束だ。