ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.5 )
日時: 2010/03/28 20:33
名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)

【プロローグ】

家の話をしましょう。

私の今の名字は天吹(あまぶき)といいます。

父の方の名字で財閥などのお金持ちの専属になれるほどすばらしい医者の家系だそうです。

離婚した母と暮らしていたのでこの前まで加藤でした。母は料理と裁縫だけが取りえです。

父と結婚したのは玉の輿になるためだと私は知っています。

私を捨てずに持っていたのは私を利用して再婚するためです。

見事に成功しました。

 
私は学園で“魔女”の呼称を持っています。

これは父の医者の家系を魔法に、母の料理を薬調合
にみてつけられたものでもあると思っています。

しかし、もっと違う意味もあるのです。

これを知っているのは友達のカリンちゃんと私と麻ノ葉さんだけです。

私には人が死に近づくとその人の掌に“釘が刺さったとんがり帽子”と死ぬ日時が見えるのです。

その人が死ぬとその印は剥がれます。そして無くしても戻ってくるのです。

私はそれを信頼の証として5人の友達に渡しました。

何の役にもたっていません。

ただ信頼のあかしです。


無駄話がすぎました。物語の紐をときましょう。

あれは…
あの虐殺の冬が終わって、
新学期が始まる日からでした。