ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: >>>  ア   ク   セ   ス >>>> ( No.19 )
日時: 2009/12/01 20:24
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

ギ…ギギギ…ギギ
 
ゆっくりドアを開いたのだが、音は家に響き渡った。

  こんなところで見られたら…
  いや、考えちゃ駄目だ。

  今は必要なものを…。


ドアは開けたままで、靴を履いたままフローリングを歩いていく。


父、母は二階で寝ているので、ちょっとやそっとの音ではおきないはずだ。

鞄をおろし、適当に大きな紙袋をもって 食べ物をどんどん詰め込んでいった。

  食べ物はこれだけあればいいや…後は…

電池、懐中電灯、ばんそこうや包帯、大きなタオル…

必要だと思うものすべてを詰め込んだ。


  紙袋は合計二個。
  ぎりぎり持てるだろう。


ここで携帯で時計を確認した。
ぴったり五分。
  まだ…いける

そう重い、玄関に紙袋と鞄をおいて、階段をゆっくり上がる。

ギシ……ギシ……ギシ…

すべての段を上り終わったところで、自分の部屋へ向かった。

  服…ほかにもいろいろとっておこう。

舞はあらたにリュックの中に、衣服を詰め込んだ。

そのとき、あるものが目に飛び込んできた。


父、母、そして満面の笑顔の過去の自分が写った写
真。

月の光に照らされて、青白く輝いて見えた。

  こんなことになるとは思わなかった。

そのままリュックを背負い込み、部屋を出た。


  よし、これでいいか…


  「 舞 ? 舞なの…… ?」

  「 え… 」


階段を下りようとしたとき、ゆっくりと母が部屋から出てきた。