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Re: >>>  ア   ク   セ   ス >>>> ( No.23 )
日時: 2009/12/01 20:27
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

交代制で一夜を過ごした。

かといって、睡眠時間はかなり少ない。
美希に起こされた舞は顔をあげて、携帯で時計を確認する。

十一月十二日 五時三十分


 「 もう…こんな時間… ?」

  瞼が重い…あと五分だけでもいいから寝たい。

恵梨はすでに朝食を注文して食べていた。 

  あぁ、食欲なんてないよ…今の私には。

六時になったら殺しあうのか、それとも、逃げ惑うのか。

  みんな、どうするんだろう ?

自分がもし一人でこのゲームをやっていたらなんて、舞には考えられなかった。
きっと母親にすがり付いていたのかも知れない。

 「 舞、あんた、顔洗ってきなよ。」

 「 え ? ああ、そうだね…。」

  なんという平凡さ…。
  どこかの家族のみたいな会話じゃん。

どこか、懐かしく感じた。

 
舞は立ち上がり、化粧室で顔を洗ってくる。
あまり気が進まなかったが、やってみるとすっきりした。

やはりこの時間だろうか、客が舞たち以外に二、三人いるだけで静まり返っていた。

鏡を見て、自分の顔をみた。
  人を殺すようなことは、絶対にしない。
  何が…あったとしても。

化粧室を出て、席に座るとボサボサになった髪の毛の祐樹が起きていた。

 「 なんか注文して食べたら、この店でましょう。」

 「 そーだね。ここに長居していても仕方がないし。」
美希は舞から渡されたメニューを見た。

  あんまり無駄に使いたくない…。
  どうしよっかなー。


メニューを見ていくと、あるものが目にとまった。

  これ、いいかもしれない… !

 「 ねぇ、これどうかな ?」

舞の指差したものは 八枚切りピザ。
金額もそこそこで、一人二枚ずつ食べれる。

 「 あぁ、これいいな。」
 「 これにしよう ! 」

ピザに決まり、注文した。
思ったよりも、早くあつあつのピザが運ばれてきた。

全員でそれをきれいに食べ、残り五分となった。

 「 金、払ってくる。」

祐樹はそういって、全員からピザ代等のお金をもらい、レジへ向かった。

 「 じゃあ、私達は外で待ってよう。」
 
恵梨と美希はうなずいて、荷物をまとめて外に出た。
そして 少し経ってから祐樹も店から出てきた。


その時 舞の携帯のアラームが鳴り響いた。


————  十一月 十二日 朝 午前六時  ゲーム開始。