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Re: >>>  ア   ク   セ   ス >>>> ( No.39 )
日時: 2009/12/01 20:36
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

  何だろう……… ?

 
  私は…今…。

 

 「 ——大丈夫 ?…じゃないよな。」

 「 …寝たい。」


 「 …金ならあるし……どっか泊まるか…。」



舞は祐樹に手を引かれ、ふらふらと歩き出した。


 「 ……もう一人はいいの ? 殺さなくて。」

 「 お前がそんなんじゃ出来る訳無いだろ。」


  私、迷惑かけてばっかりで…どうしたらいいかな。


  頼ってばかりは良くないし。


  本当は、祐樹、参加者でもない……。




  そうだよ、参加者じゃないんだ……。







  なのに…巻き込んじゃった——…。



 「 ———ごめん。」

 「 は ?」



 「 参加者でもないのに…巻き込んで…。私、もう——。」

 「 今更何言ってんだよ。…お前を置いて行くほど非情じゃねぇよ、俺は。」


祐樹は言いながら、携帯をいじくっている。

  


  説得力ないっていうか…まぁ、嬉しいからいいけど。


 


 「 …聞こえるね、サイレンの音。…退場したね。」

 「 当たり前だよ。生きてたら困る。…完璧、顔見られてたしな。」

 「 いいじゃん…もう、いないんだから—…。」



舞は自分の携帯を鞄から取り出し、自分で歩き出した。

 「 …歩けるか ?」

 「 見てのとおり、歩いてるでしょ。」

 「 ………お前…。」



わずかに笑みを浮かべ、携帯で新着ニュースを確認した。

  


  あれ…結構時間かかったな………。



やはり、既にニュースで錐澤かんなの事が取り上げられていた。

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午後八時十四分頃、路地裏で銃声が聞こえ、
駆けつけると行方不明となっていた
〝錐澤かんな〟(13)の遺体が見つかった。
死亡してからまだ時間は経っていなく、
近くに犯人がいると予想。
しかし、出血がひどく、手がかりというものが
見つからなかった。
いまだ警察は現場を調べている模様。
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  本当に……私が ?


  



  あの人は…路地で…。

そして、そのニュースの関連として、もうひとつ舞は開いてみた。
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路地裏での事件で、今回使用された銃は
十一月十一日にあった空港での銃発砲事件のとき
使用されたものと、全く同じであることが判明した。

何らかの関係性があるということで、調査中…。
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 「 これでBBRと仲間全員逮捕、になったらいいけど…。」

 「 流石に、警察はこんなゲーム…信じないだろ。」

 「 うん…そうだろうけど…。」


祐樹の言うとおり、銃発砲事件の時も警察はこのゲームについて調べてはいないようだった。



ただし、今回はどうだろうか ?


 「 あ、私がテレビ見ていない間に、いろいろあったんだね…。」


舞は過去のニュース覧を一覧表示して見てみた。



 「 おい、前見て歩けよ…。ぶつかるぞ。」

 「 大丈夫だってー。…あれ、これ…。」


舞はあるニュースをみつけた。
かなり古いものだ。

  


  確か、まだ美希と恵梨がいた頃じゃないかな…。


決定ボタンを押して、画面に表示させた。




 




 「 あれ…待って……。」




  これは……。


 「 どうした ? 先行く——。」

 「 これ…うちの近くじゃん…。」



祐樹の表情が急に真剣な顔つきになる。

 




 「 あ……ここの駅! 私達が乗った電車で………。」






舞の顔から、笑顔が一瞬で消えた。

まるで、ろうそくの火が吹き消されたように——。



 






 「 ————線路に…飛び降り…。…おのだ……ゆきえ…。」





 


  —————お母さんが…… ?