ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: >>> ア ク セ ス >>>> ( No.48 )
- 日時: 2009/12/01 20:41
- 名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)
「 ちょっ……ちょっと ! ! 待ってよダルシー !」
そのまま強引に舞を引っ張りながら、人ごみの中を駆けていくダルシー。
うしろで、何やら騒がしい声が聞こえたがほとんど聞き取れなかった。
「 舞、携帯電話、貸して !」
「 え ? あぁ、はい、これっ 」
手を伸ばして、ダルシーに渡すとそれを受け取った途端にダルシーはどこかに電話をかけた。
同時に、銃の連射した音がはっきりと聞こえ、足を止めた。
だが、足を止めたのは、舞とダルシーだけではなく周りにいた大勢の普通の人たちも同時に後ろを振り向いた。
まずい———。
こんな所じゃ私も相手できない…
ましてや、警察が来たらこんなの人生の終わりと同じようなものだ。
発砲したのは誰だかわかった。
きっと、私を捕まえに来たあいつ等が———
何とかしないと………
でも、私一人で何ができるって言うのか——
「 小野田舞 ! 何処 ?! 出てこないと、無差別に人殺すよ ?」
無差別に……そんなことしたら……!
舞は一歩後ろに行こうとしたが、ダルシーがそれを許さずに腕を掴んでいた。
「 ダルシー…私、行かないと、みんなが… 」
「 今まで逃げてきて、今更何を言っているの ?」
「 …とっととしないと、殺すからね ! 」
またしても銃声が聞こえた。
時が止まったかのように電話のコール音以外何も聞こえない。
ダルシーは突然、電話に出ると思った瞬間に電話を切った。
コールの音は聞こえなくなってしまった。
「 何とかいったらどう ! ? 」
後ろを振り向くと、徐々に人が道の端へと後ずさっているのが見えた。
誰だろうか、一人の同い年くらいの女子と小学生ぐらいの女子がこちらに歩み寄ってくる。
気がつくとニヤニヤと憎たらしい笑みを浮かべ、目の前に立っていた。
「 …ダルシーちゃん、後で話、聞かせてもらうからね…… 」
「 〝裏切り者〟と呼んだ方が良いのではないですか ?」
「 私は最初からあんた等を仲間とかとして考えてない 」
ダルシー……
何が起きてるっていうの… ?
この時だけは、舞は本気で警察に来て欲しかった。
もう、自分の残りの人生どうでもいい。
だから…関係の無い人だけは———
「 いっ……痛っ…あぁぁ…あああ…! 」
何——— ?
「 え…何が…… ?」
「 いいから、今の内に行くよ ! !」
捕獲者の左腕から、ダラダラと血が流れ出した。
そのまま地面のコンクリートに滴り落ちる。
そんな捕獲者をおいて、ダルシーと舞は全速力でその場を去った。
私は撃っていなければ……誰が…
ダルシーが撃ったのかな…あれ…
ダルシーは参加者なの…… ?
でも、今確かにあの人の腕は———
一体誰があの人の腕を撃ったの… ?