ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 闇ニ舞ウ記憶ノ欠片 ( No.16 )
- 日時: 2009/12/28 11:03
- 名前: 黒翼 ◆ERZNJWqIeE (ID: lPEuaJT1)
- 参照: http://all-star5-knksk.cocolog-nifty.com/blog/
3冊目【携帯召使】 2ページ目
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TO:雄治
FROM:090-XXXX-XXXX
本文
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学校がめんどくさい。
インフルエンザ第二波、とかで学
校休みにならないかな?
塾の宿題片付けたいしな(笑)
んなこと言っても仕方ないか。
じゃ、おやすみ
-END-
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『貴方の願いは私の願い』
受信ボックスにはそう書かれたメールが届いていた。
送り主のところには、自分の番号が明記されていた。
なんとなく、そのメールは見るだけ見て閉じ、その日は床についた。
が。
「もしもし、飛鳥です……出雲さん? はい……」
次の日は母さんの電話の声で起きた。
雄治の家から電話がかかってきたようだ。
「おはよう……雄治から?」
「ううん、お母さん。今日から週末まで、学年閉鎖だって」
——あれ?
一瞬身体に寒気が走った。
思ったことが現実になる? そんな馬鹿な。
「なんで?」
「新型インフルエンザの第二波なんだって」
……。
突然の出来事に呆気を取られた。
だって、まさかインフルエンザでの閉鎖なんて。そのまんまだろ?
馬鹿げてるっていうか、なんていうか。
若干優越感にひたった。
「……じゃ、いいか。宿題片付けよう」
俺は部屋へと歩みを進めた。
ドアを開けると、携帯が目に入った。
メールの受信イルミが点滅していた。俺は携帯を手にとって受信ボックスを開く。
「俺、から……?」
昨日と同じ。
俺の携帯番号からのメール。悪戯では出来ない技である。
「“携帯に書き込んだことは現になる”……」
雄治に送ったあのメール……。
あれには確かインフルエンザの学年閉鎖みたいな内容を書いたような……。
「あれ、か」
それはそうとして、どうして俺の携帯にはそんな力が?
いつから? そもそも誰がどうやって?
不可解な出来事に、宿題なんか手につかない。
親に相談なんて笑い飛ばされて終了。無謀。
「んー……」
気味の悪い携帯、とても便利な携帯、とらえ方はたくさんあるけど、俺は『変な携帯』だと思った。
【時間稼ぎに番外編かきます! 更新はしばしおまちおおお!】