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Re:   絶望生活 ( No.2 )
日時: 2009/12/04 20:35
名前: †‡黒榊 麗弥‡† ◆O8ZJ72Luss (ID: SSNg/Zhu)

       第一話 始まりは謎の男

2×××年 4月。俺は成績が悪くて会社をクビになる。
2×××年 9月。客に対しての失言。クビになる。
2××○ 年 2月。今の俺に至る_______。
いつもの会社の帰り。俺はまたいつもの公園でいつものように
ベンチに座る。
「駄目だ…。駄目だ…。もう駄目だ…」
会社に入ってから三度目の失敗。多分今回もクビになる。何故、
いつもこうなんだろう。
「変わりたい…」
そうつげたすぐ後だっただろうか。しんとした公園のなかで
静かに誰かが近づいてくるような足音が聞こえてきた。
「変わりたい?」
ふと後ろを振り向くと声をかけた人物らしき銀色の長い髪の
眼鏡をかけた男が立っていた。みるからにあやしい男に俺は少し
警戒した目でその男のほうを見た。
「おっと。怪しい者ではございません。ただの通りすがりです」
ただの通りすがりというより、確実に狙っていたようにしか
見えなかったが…。という事はこの男はセールスマン等の類に
あるものだろうか?そうならこの場はすぐに去らないといけない。
「ご安心下さい。お望みしか答えませんので」
思った通りだった。去ろうと思うと捕まってしまった。
「願い・頼み・欲望。なんでもいいです。貴方の…望みを」
(あれ…?)
普通のセールスマンなら、決まった商品を売りつけるものじゃ
なかったのか?これは信じてもいいのかもしれない、
そう思った。
(俺の…望みは…)