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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 満月での願い事 ( No.2 )
- 日時: 2009/12/05 00:53
- 名前: 李矢 ◆D3MA0deLsg (ID: xYJBB/ey)
一話 満月と人間
「蒼、疲れた」
「体力付けないとぉ、紅。少し休むよ」
少女等は空を飛んでいたが、高い建物で座って休んだ。満月が浮かび上がっている夜の景色はとても美しいものである。
黒のハイネック、そしてショートパンツに黒いブーツ。全てが黒い服の彼女等は、闇に溶け込んだようである。黒髪のツインテールに前髪は右分け、眼は赤い眼で、若干吊り上っている。その少女の名は、鈴野紅姫。後一人は、ポニーテールに前髪は左分け、眼は蒼い眼で、こちらも若干吊り上っている。この少女の名は、鈴野蒼姫。両方とも瓜二つである。そう、双子なのだ。
その二人は、神に願う人々を見ては、クスリ、と笑う。まるで、人間を見下すように人を見る。彼女達も、人間なのだが。
「ホント、この下等生物って哀れだよねぇ」
「そう……だね。蒼、この人達に同情する?」
「同情なんて、する価値ないよ」
蒼姫は、笑ってから無表情な紅姫の質問に答えた。蒼姫は、本当に笑っていた。
「さて、紅。そろそろ行くよ」
「うん」
蒼姫が立ち上がると、それを見て紅姫も立ち上がった。
そして、ジャンプしたと同時に、二人は空に飛び上がった。
そして、二人は北の方向に飛んでいった。
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