ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:  掃除の時間 ( No.3 )
日時: 2009/12/05 16:59
名前: 屍鴉 (ID: iYyccJ4w)

第二話

この世界は腐っている。
前から薄々は感じていたが今日はそれを痛感した。
僕の職場はおかしい。
どうかしている。

気に入らない職員はすぐにクビ。
自分の会社の邪魔になる他の会社は潰す。
職場のいじめは日常茶飯事。
会社の金はもう誰のものかも分からない。

そんなの おかしい。

やっと見つけた職場。
僕の期待を大きく裏切った。
期待していた生活は絶望的。
世の中はこんな所ばかりなのか?

やっぱり おかしい。

そう思ってた時 妹の小野三咲が声をかけてくれた。
  「お兄ちゃん。三咲ねっ小学校でこんなのもらったよ」
渡されたのは一枚の紙。

「  ボランティア募集!!
 〜あなたの頑張りは世界を変えます〜
  集合場所  中央公園前
  奉仕内容  掃除
  奉仕場所  世界

   参加をお待ちしております  」

そう書いてあった。
その紙についての第一印象は
  「なにこれ 気持ち悪っ、、」
そのまんまだ。
特に奉仕場所は世界と言う所が
なにか嫌な感じがした。
  「三咲はこれに参加するんだけどお兄ちゃんも一緒に行かない?」
いくき満々の妹はそう言った。

正直ボランティアなんてどうでもよかった。
だけど妹を一人でいかせる訳にもいかないし
なにより自分の心が疲れていた。
とりあえず何も考えたくなかった。
だから僕は行くと妹と約束してしまったのだ。
ボランティアという名前の
世界規模の闇の掃除に参加すると言ってしまったのだ。




今は後悔ばかりだ。
小野雄大は過去の自分を振り返って激しく悔やんだ。