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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 美香の事件簿 ( No.47 )
- 日時: 2009/12/06 17:36
- 名前: ♪*月琉姫*♪ ◆NpejqFNEy. (ID: lerfPl9x)
- 参照: 持ち名『東京葉月』『ルルー』『神無月』『夢猫日和』ですけど… 多くねぇ。第一、この名前は苦労したんだ。変えすぎだよっ!
第十二話 放浪歴四年
〜美香目線〜
「お兄さんって?」
私はとぼけた様な声を出した。
「放浪歴四年の山田海斗。四年前、どこかに出かけたまま、帰ってこなくて… 失踪したと思ったら、警察から電話があって…」
「あぁぁ! 海斗兄ちゃんね」
私は思い出した。でも、一年生の時だったから忘れてしまったんだ。多分……
「美香、分かったなら食卓に来なさいよ」
「は〜い」
お母さんは一階に行ってしまった。
私は下に行こうかな、と思った途端に頭の中に人々の心の声がどんどん入ってきた。
この中には海斗兄ちゃんの声も聞こえた。
≪俺… 変な能力を持ってしまった。テレパシーだっけ? 誰かの心の声が入ってしまう…≫
海斗兄ちゃんは超能力者?
私は一瞬、混乱したけど何とか整理した。
もしかして、私がテレパシーのコントロールが聞かなくなったのは、お兄ちゃんが超能力者だから?
こんな考えがよぎった。
もしかしたら、私が超能力に目覚めてしまって、そして海斗兄ちゃんがテレパシーに目覚めてしまった。でも、私と海斗兄ちゃんは遠く離れていて、私は海斗兄ちゃんの存在を忘れてたから?
「あーもう…」
考えれば、考えるほど混乱してくる。
もう、いっそのことだ。テレパシーで海斗兄ちゃんに話しかければいいんだ。
私は、意識を集中した。海斗兄ちゃんに届け!
≪私もテレパシーが使えるんだ!!≫
続く
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