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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 8. ( No.24 )
- 日時: 2009/12/27 19:39
- 名前: 六 ◆BbBCzwKYiA (ID: IJ2q7Vk/)
きっと、俺は最初から———そう、あいつと始めて会ったときから知ってた。
あいつが、「人」では無い事も、
「あれ」を、受け継ぐ者だって事も。
<…何で、言わなかった?>
——何だよ。忘れたフリしてたのがそんなに悪いか
聴こえた『声』を振り払う。
結局、俺は「神」には逆らえない、そういう事だ。
きっとあの生贄は気付いていない。
自分が「影」であることには気付いていても、俺が逆らえないモノの「影」であることは知らない筈だ。
…そうだよ。俺は弱かった。
気付かれるのが怖くて、忘れたフリをしていた。
あの生贄が覚醒するのに恐怖を抱いて、何も知らない様に装っていた。
時間制限は人間の時間で一ヶ月。もう直ぐの筈だ。
——もう直ぐ、あの生贄は心を失う。ただの影になる。
(……何を、怖れている?)
「神」に逆らう事が怖いのか?
自分が殺したのは「神」であって「神」じゃなかった。
だから、全知全能などと呼ばれるモノはまだ生きている。
ああ、自分は——
同じものを、二度殺す事になるのを怖れているのか。
「……フン」
飛べない翼を見て笑う。
飛べた頃の自分への、嘲笑を含んで。
…くだらない。
そう呟いて、あの白い部屋にいるであろう生贄に会いに、その部屋へと向かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
初の天使さん視点。
本当にややこしくなってきた。どうしようメモしとこうかな
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