ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 鉄球謎姫 ( No.10 )
日時: 2009/12/12 13:57
名前: 雪梨 ◆GniOoWrG2M (ID: 6.Riuk1k)

参話*武器

先程から私がずっと気になっていた店の様な所に、沈丁花が入って行った。

私も慌てて沈丁花の後を追う。

……中には、色々な武器のような物が売っていた。

「此処は武器やじゃよ。自分に合った武器を買いなされ」

「……うん」

そうは言われても……。

その買った武器で人を殺す、って事だよね?

でも、陸のいる元の世界に帰るためには、最後の一人になるまで生きなければならない。

……その為には、やはり人を殺さなければいけないのだろう……。

「おい、娘。これなんかどうじゃ?」

沈丁花が差し出したのは、とても重くて大きな鉄球だった。

「あ、えと……じゃあ、それで……」

自分で決めようとしても、中々決まらないだろうし、沈丁花がせっかく勧めてくれたのだから……。

「よし。腕を出しなんせ」

沈丁花に言われた通り、腕を出すと、その鉄球、二つを私の両腕に絡み付けた。

実際、腕に付けてみるとそこまで重くはなくて驚いた。

……こんな物で人を殺せるのだろうか。