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第九話

「くる」

「え？」

誰───────？

「来るよ」

あれは・・・二組の藤堂　美奈！？

「美奈？どぅしたの？」

「聞こえる。階段から降りる音。第一階段。第三階段からも・・・皆第二階段からあがって」

この人の声は近くに居た人にしか聞こえていないようだった。私達は信じた。この子の隣には咲が居た

「美奈？」

「逃げて」

ダッ！

「え！？」「何急に」「来たの！？」

第二階段

キュッ

タンタンタンタンタンタンッ

「ハッ・・・ハァハァッ」

「知恵！早く」

キャ──────・・・

かすかに聞こえた。一階から叫び声

「二体とも一階に居るわ」

「ぇっと・・・美奈ちゃん？」

「はい」

「美奈は無口だけど不思議な力を持っているの。私の友達」

「よろしく」

「・・・・」

ブ─────・・・ブ─────

「え？」

「誰のでもないよっ」

「どこから？」

「音楽室」

ブ─────ブ─────

近い。どこ？

「あった！！」

パコッ

「待って！これ・・・姫の」