ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: —か く れ ん ぼ— ( No.3 )
日時: 2010/02/06 18:19
名前: 闇琉 ◆pIJxainEKo (ID: LpcnUUvD)

        〜episode0〜
■第1話


     楽しい時間もこれで終わり
     悲劇のかくれんぼが始まるから—

     楽しい時間もこれで終わり
     皆と別れることになるから—

     楽しい時間もこれで終わり
     もう時を戻す事は出来ない—


 『姉さん・・・宛先無しの手紙が届いているよ』
『宛先無しの手紙?開けて読んでみたら。面白そうだし』

 私の名前は紅月闇歌。好奇心旺盛でかくれんぼがすき。

 好奇心旺盛だけど鬼ごっこが嫌い。ある意味変な子と言える。

 今手紙を読んで居るのが奏蓮。私の双子の弟。
 親に虐待されていたため人間嫌い。心を唯一開いてくれるのが私と親友だ。

 『変な手紙・・・』
奏蓮がボソッと呟く。それが闇歌に聞こえた。

 変な手紙って・・・どういう風に変なんだろ・・・。

ピーンポーン

 『あっ来た!奏蓮出て中に入れて』
『僕ばっかりこき使わせないでよ!』
そういい玄関に出る。

 『あっ奏蓮ー!今日も可愛い♪』

 また抱きついてるんだ・・・。
 奏蓮に抱きついている子は雛歌亞魅嘉。
 読める?ひなかあみか。私と奏蓮の大親友。

 『亞魅嘉中に入って!』
『ハーイ♪』

 亞魅嘉は私たちと同じ年で同級生。中学2年生。勉強大好きで無邪気。無邪気になるとああいう風になるわけだ。

 『何この手紙。かくれんぼがどうだこうだ書いてあるよ』
 亞魅嘉が手紙を見つける。
『なーんだ。そんな内容だったんだ。捨てといていいよ』
 亞魅嘉は手紙を捨てる。

奏蓮は恐れた顔になり、手紙の事を忘れようとした。