ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: —か く れ ん ぼ— ( No.4 )
日時: 2009/12/27 18:12
名前: 闇琉 ◆pIJxainEKo (ID: 0Yt9//Ku)

■第2話


      もう逃げられないよ?
      絶対に

      もう逃げられないよ?
      永遠に

      もう逃げられないよ?
      もうすぐ始まる
          悲劇のかくれんぼ——


 今日亞魅嘉が来た理由はお泊り会。僕は嫌なんだけ
どね。

 女が最も好むお遊びだよ。付き合ってられない。

 にしても変な手紙。かくれんぼをやりますか?
それとも隠れ鬼やりますか?どっちでもいいよ。
気持ち悪い。

 『皆出来たよー!今日はご馳走♪イェィ』
『はぁ〜おいしそう!これグラタン?』
『そうだよ!奏蓮全然手伝ってくれないから疲れちゃ
ったよ』

 闇歌はため息を吐く。
『でもおいしいからいっぱい食べてね』
『そんなことしたら二人とも太るぞ』
『運動すればいいの〜。ね闇歌』
『うんうん♪』

『『いただきまーす』』
『いただきます・・・』

 あぁ嫌だ嫌だ。女ってこういうときに限って声が急
にでっかくなって怪物みたいになる。本当嫌だ。

 僕は忘れられなかった。あの奇妙な手紙を。捨てた
方が最善だと思う。

『『ごちそうさま〜♪』』
『あぁおいしかった』
『でしょ〜♪』
 闇歌は嬉しそうに笑う。

『奏蓮〜早く食べちゃいなさいよ。闇歌のグラタン
食べるのがもったいなくってちょっとずつ食べてるん
でしょ〜』
『べ、別にそんなこと・・・ないよ』
 
 亞魅歌の言ったとおりだ。奏蓮は小さいときから闇
歌の料理が好き。だから少しずつ食べているのだ。

 『早く食べなきゃ、亞魅歌が持ってきてくれたケー
キ食べられないよ〜♪』
『ごちそうさま・・・』

 
            *


 奏蓮が言ってた手紙ってこれ?

 闇歌はゴミ箱から手紙を取り出す。
『紅月家の皆様方へ。これらの内、1つに丸を付
けよ。1、かくれんぼをやりますか?2、隠れ鬼をやりますか?』

 別に気持ち悪くわないけど・・・まぁ宛先なしを考
えれば気持ち悪い。
『まぁ、かくれんぼの方が好きだし、かくれんぼに丸つけるかな?』

 闇歌は近くにあった鉛筆を持ち、1に丸をつける。

 『さてと・・・寝よ』
闇歌はテーブルに手紙をおいたまま寝室に行った。